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台東区・見廻り隊2(一葉記念館)

 月に一度、泪橋近くの喫茶店でコーヒーを飲み、松が谷を散策して遅めの昼食を摂る、数年来これを楽しみにしている。だが、今日は喫茶店の定休日を忘れてしまい予定を変更して日本堤界隈を見て竜泉の一葉記念館まで足を延ばした。幸田弘子・朗読「にごりえ」を聴いてから樋口一葉のフアンになり訪れてみたかった。10時半になった。
「うち日さす大路の柳かつ散りてみやこも秋の夕風ぞ吹く」・樋口一葉

 日本堤を歩きながら此処で生まれ育った読書好きの知人を想い出した。
高山樗牛・「滝口入道」が特に好きで「水莖(みずぐき)のあと鮮やか走り書きせる二首の和歌」を口ずさむ時があった。よく通る良い声をしていた。
「かえるべき梢はあれどいかにせん 風をいのちの身にしあらねば」
「浜千鳥入りにし跡をしらせねば 潮のひる間に尋ねてもみよ」


 
 

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