キネマの神様(21/08/07-08)
どーも! #見守り太郎です 。メジャー邦画の初土日興行だけを、興行収入を見守りたいから見守る記事を毎週お送りしております。
今週は、原田マハの原作小説を、超豪華俳優陣を迎え、日本映画界を代表する山田洋次監督が贈る、松竹映画100周年記念作品「キネマの神様」を見守りたいと思います。
① 作品紹介
あの人を愛したから、その神様に出会えました。松竹映画100周年記念作品 とのこと。
② OP興行
まずはこちらを確認します。
キネマの神様
販売数:3万4,244席
座席数:21万8,187席
回数 :2,288回
館数 :255館
稼働率 :15.7%
平均キャパ:95席
平均回数 :4.5回
興行収入を見守りたい! と実績値の齟齬を修正すると、以下のようになります。コロナ禍で公開されたシニア向け作品ということで「いのちの停車場」と比較します。
キネマの神様
初土日興収 :6,400万円
初土日動員数:5万0,000人
実質座席数 :29万6,905席
★最終興収=(347館×95席×4.5回×16.8%×1,280円)×◯◯倍
いのちの停車場
初土日興収 :1億4,800万円
初土日動員数:13万5,000人
実質座席数 :58万4,008席
★8億円=(299館×181席×5.4回×23.1%×1,096円)×5.4倍
※縦軸が座席数、横軸が動員数。
※薄緑が最終興収10億円未満、緑が10〜15億円、水色が15〜20億円、青が20〜30億円、紺が30億円以上。紺色作品のみタイトルも記入してます。
※赤点が近作「東京リベンジャーズ」と「キネマの神様」です。
最終5億円未満…という残念なスタートと言わざるを得ません。
③ まとめ
「キネマの神様」は、1館あたり95席キャパで4.5回を347スクリーンで上映、平均して100席あたり約17人を動員。「いのちの停車場」は、1館あたり181席キャパで5.4回を299スクリーンで上映、平均して100席あたり約23人を動員。
動員環境(興収・動員数)は約40%、一方で上映環境(座席数・OP館数・平均キャパ・平均回数)は約50%。つまり席数は「いのちの停車場」の半分で、動員は半分以下ということです。これまで安定的に最終10億円以上を積み重ねてきた山田洋次作品に何があったのでしょうか。
コロナ感染拡大の影響
「キネマの神様」が、山田洋次ブランドをベースに、菅田将暉・永野芽郁などフレッシュな人気若手俳優を迎えたのに対して、「いのちの停車場」は、吉永小百合ブランドをベースに、広瀬すず・松坂桃李などのフレッシュな人気若手俳優を迎えた、という意味において、作品のパッケージ感はかなり近いと言えます。
そのうえで、主なターゲットがシニア層であることも同じ、とすると、お客さん(シニア層)が映画館に足を運びにくかった要因があるはずです。それはコロナと言い切ってよいのではないでしょうか。
「いのちの停車場」初土日
5/22(土)602人
5/23(日)535人
「キネマの神様」初土日
8/7(土)4,566人
8/8(日)4,066人
全国ではなく、都内感染者数の比較なので、どこまで参考になるか自信がありませんが、約7.6倍も「キネマの神様」のほうが感染拡大しております。これがシニア層の動員の妨げになっていることは言うまでもありません。
「東京リベンジャーズ」など、若者向けの作品が大ヒットを記録するなか、シニア向け作品は大変厳しい状況が続いております。映画館・映画興行の復活を祈って、今週はここまでとさせていただきます。
以上、「キネマの神様」でした!
なお、各用語に関しては、こちらからご確認くださいませ。
「いのちの停車場」の記事はコチラです。
#見守り太郎 拝
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