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2021年、優れた暴力描写

※趣味の話です

今年に入ってから見る映像作品で、自分の中でクリーンヒットしてるのが血みどろなものばかりで、なんだろう、世相なのか?
一つ思うのは、コロナ・オリパラの流れで世界が急速にアップデートされていく中で、差別やハラスメントを避けた上で退屈な視聴者を釘づけにするための暴力描写かもしれない。

作品を3つ並べてみる。

1:映画「太陽は動かない」

羽住英一郎監督、藤原竜也と竹内涼真の産業スパイアクション映画。
この映画については、監督のインタビューを読んだらすごくしっくりきた。ハリウッド映画感、映像の流れやインパクトを重視した展開作りなど、、

序盤から目を覆いたくなるような出血描写、スパイ達の胸に仕込まれた起爆装置など緊張感の続く展開の中で、ブルガリアの風景や煌びやかなホール、爽やかな青空や新緑などが対比的に映るお陰で、むせ返る血の空気が中和されて圧倒的な内容を最後まで観終えることができた。
ラストのKing Gnu「泡」が映画の音響と地続きで合ってて、息苦しさ、瞑想状態のような没入感で終わった時には夢うつつだった。
MVも、森山未來が前衛的で美しい。

2:きゃりーぱみゅぱみゅ「ガムガムガール」

ポイントはいくつもあるんですけど、フードとか照明とか、
一番はやっぱり「ここまで全力でダメージ食らっていいのか?」という過激描写、そしてガム食べてからのゾンビ化…怖い…強い…いい意味でゾクゾクした。
きゃりーぱみゅぱみゅは好きで、色々な要素に惹かれてたけど(有名な曲も好きだし、初期の恋愛曲の、等身大な感じが何となく嫉妬心湧いたり、Unite Uniteで弱い自分を見せたり、きらきらキラーも生死観、蓮花とか、の中で突き抜けた爽快感、そして5iVE YEARS MONSTERの吹っ切れた、そして変拍子のフック…いろんな演出にハマりました)
ガムガムガールは、歌詞はシンプルで曲も明るいのに、映像が最初から最後までダークで裏稼業っぽい。
インタビューを読んで今作や今後の活動への意気込みも感じた。楽しみ、、

3:Candy Foxx「SUSHI YAKUZA」

現時点で3曲リリースしているが、映像も曲も一番ハードなのはこれだと思う。他の曲もどハマり。
北野武映画か?というくらい、悪人ヅラの人(とナマステ)しか出てこない。
世界一を目指すという、その方向性の中で、3曲目のMVには性描写もナチュラルに出てくるし、過激さも込みで当てにいってるんだなぁと思う。どぎついEDM大好き。こっちに年齢制限なくていいの?

コロナ禍の中で見かける表現として「絆とかコミュニティを大事にする」「自分の苦しみを色濃く作品に乗せる」というのもあったけど、
「ダークな作風の中に中毒性がある作品」というのが出てきて、 その世界観にハマってしまって、自分の中の残虐性に改めて気づいた。
(ダークの風潮自体はビリーアイリッシュから出てきたと思う)

…それで思い出したけど、デスゲームもののノベルRPGが昔すごく好きで、そのライターが「誰しも多かれ少なかれ心の中に野生生物としての残虐性を持っていて、残酷描写等はその感情を安全な立場でノーリスクで満たせる」というようなことをブログに書かれていて(解釈違いだったら怖いのでお名前は伏せます)
今感じてるのは、そういう、抑圧からの解放なのかなと思う。

もうライブハウスで暴れるみたいなのも5年前くらいには薄れててそこからずっとつまらない思いをしてた。
仕事も多忙な時期で心が落ち着かないままずっと来てる。
もっと自分の残虐性とか快楽に忠実になりたい。腑抜けるとか犯罪を犯すとかではなく。正解はないけど、、

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