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2022.11.9


『a blink in life』大杉隼平

この時、私はとてもときめいて

"出会ってしまった"

と、思わず視界がぼやけた

展示された写真とこのキャプションが私の心に強く響いた

程よく冷たい秋口の風が心地よくて、住んでいるところより早めに色付いていた木々があたたかくて晴天で、本当に心地の良い日だった

浅間国際フェスティバルで、ライカとコラボレーションしたバス内に透明型の用紙で展示されていた写真たちがあまりにも素晴らしく、切なく、けれどじんわりあたたかくて、優しくて凛としていて本当に素敵だった

中に入った瞬間、『私はこれを見るために今日ここへ来たんだ』って分かったような感覚だった

このライカバスだけ何度も何度も入って写真を眺めていたので近くにいた受付のおじさんがなんだか嬉しそうにとてもあたたかい微笑みを送ってくれていた(気がする)

写真もOKだったのでもちろん撮ったけどこの目にしっかり焼き付けたくて1枚1枚大切に、大切に眺めた

もしもう一度あの空間を目にすることができるのなら
私はきっとどうにかして行こうとするだろう

これは大杉隼平さんの表現だけれど、"私は私なりにこういう瞬間を残したいんだって思ってたんだ、そうだ、そうなんだよな、うん、私はこういう瞬間を残したい"って涙目になりながら心の中でうんうん、って頷いていた
初めて形として示してもらえたような衝撃だった

旅先や日常の中でときめいた瞬間を、あの日見つけた光を
私は私の思うままにこれからも残していきたい
そういう瞬間を大切にしていきたいんだって自分の中でもっと色濃く再確認できた

まだ知らない素敵なものがこの世界には溢れている、今日弾丸で来て本当によかったと、抑えられそうにない高鳴りを周りの人にばれないように平静を装って、歩きながら携帯を取り出し、早速写真集を注文したのだった


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