瞳がキラキラ輝いていたと思う
1月24日(金)
朝、目が覚める。
たっぷり眠った。
むくりと起き上がる。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに
「おはよう!」と あいさつをする。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。
水を換える。
修一郎の食事をお弁当仕立てにして
ふたつ作っておく。
昨日購入したミキサーで
小松菜ジュースを作る。
重い。
予想以上に重い。
両手でも ちょっとふるえる。
何度もこぼした。
洗うときも重い。
毎日これを使うのは難しい。と思った。
なんとなく取り扱い説明書を眺めていると、
ある箇所に目が止まった。
”突然動かなくなったとき”
と、書いてある。
どうやら、食材を入れすぎたり
水やミルクが少なすぎたり
食材が大きすぎると止まるようだ。
そういう場合は、本体の裏側にある
復帰ボタンを押すようにと書いてあった。
おぉ。
もしかしたら…。
以前使っていたミキサー本体の裏を見た。
復帰ボタンらしきものがある。
押してみた。
そして、水を入れてスイッチオン。
グイ〜ン。
元気に ぐるぐる回っている。
天使がラッパを吹きながら
私のまわりを ぐるぐる回った。
ミキサーも天使も ぐるぐる回っている。
すごくうれしかった。
それはチタンコート刃で軽い
象印のミキサーだった。
ただ、持ち手に水が入っても
分解できず洗えなくて、
食材に直接触れるわけではないが
カビが生えているのが気になっていた。
絵本の作画をする。
エフコープさんがやってきた。
グリーンコープ元気カーの
メガネさんがやってきた。
お買い物カゴを持って てくてく歩いてゆく。
大好きなミルク、卵、ヨーグルトを入れる。
久しぶりにUさんがやってきた。
ちょっとおしゃべり。
お散歩に行く。
爽やかだ。歩いていると ぽかぽかしてくる。
小鳥たちの歌声が聞こえてくる。
うっとり。
てっぺんで、
ずっと川だと思っていた池を眺める。
特に理由はないけれど、
なんか幸せだな。と思う。
誰かが木の枝に
半分に切ったみかんをさしていた。
小鳥がそれを食べるのだ。
くるりときれいに実がなくなっていた。
家に帰る。
友人と話す。その中で、
誰も誰かの期待に応えるために
生きているのではない。
と、思う。
話し終わるころ、友人は落ち着きを取り戻した。
よかった。
絵本の作画をする。
午後、ごはんさんが帰ってきた。
ミキサーの話をする。
持ち手の話もする。
「分解できるかどうか見るよ。」
と言ってくれたので、いそいそと持ってゆく。
「なるほど。」
と言いながら、ごはんさんが
持ち手をじっと見ている。
そして、
「開くんじゃないかな。」
と言って持ち手に指をかけた。
パカッ。
おぉ!開いた!
本当にびっくりした。魔法だ!
どう見ても触っても開きそうになかったのだ。
いくつかに分かれた持ち手とその中を
外の水道でブラシを使い
じゃぶじゃぶ洗ってくれた。
そして組み立ててくれた。
「ん。これ、バネが入っていなかった?」
と、ごはんさん。
全く覚えていない。
「この構造だとバネが入っていたはず。」
と言って、ごはんさんが地面を探す。
小さなバネが落ちていた。
それも洗って持ち手の下方に入れた。
完璧だった。
新品のように ぴかぴかになった。
購入してまだ 2年くらいの
おきにいりのミキサーだったので
ものすごくうれしかった。
瞳がキラキラ輝いていたと思う。
「持ち手の中洗いたくなったら
いつでも持ってきて。」
と、ごはんさんが笑顔で言ってくれた。
ぶんぶんぶんと首を縦に振る私。
大事に抱えて持って帰る。
ごはんさんが秘密基地の中に
ライトとランタンを吊るし
新しいバイクの後部座席のステップを
取り替えていた。
ランタンを吊るすと
ほんとに秘密基地みたいだ。
ミャウさんたちが出かけ、
「いってきます!」
「いってらっしゃい!」と手を振りあい
星が顔を出しはじめた。
いつもより遅めにお買い物へ行く。
食事をして帰路に着く。
家に帰り着く。
星たちがキラキラ輝いている。
玄関の戸を開ける前に
今日のぜんぶに「おやすみ」を言う。
これから眠くなるまで絵本の作画をしよう。
今日もいい一日だった。