からだが喜んでいる
2月11日（火）
朝、目が覚める。
小鳥の歌声が聞こえる。
うっとり。
むくりと起き上がる。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに
「おはよう！」と あいさつをする。
今日は久しぶりに暖かい。
わくわくする。
ウーちゃんとルーちゃんの水槽の前に座る。
ウーちゃんが ぬうぅっと振り返り
片手を水槽の壁について
こちらをじっと見ている。
可愛い。きゅん。
食事の支度をする。
ピンッ
ぷりんさんからメッセージが来た。
なんと！
ぷりんさんが手作りケーキの販売を始めた。
写真も送ってくれた。
すごい。
すごくカラフルで美しい
アートデコレーションケーキだった。
食べるのがもったいない！と感じるだろう。
ぷりんさんは なんでも上手に作るなぁ
と感激する。
お昼頃、ごはんさんと少しお話をする。
ぷりんさんのケーキを見せる。
「すごいね。」
と、びっくりしていた。
修一郎の食事をお弁当仕立てにして
ふたつ作っておく。
今日は本当に ぽかぽかで明るくきもちがいい。
あまりに きもちがいいので
お散歩に行きたくてたまらなくなる。
お向かいの Iさんが外に出ていた。
「暖かいね〜。」
と話す。
「久しぶりに晴れて暖かいから
今日は洗濯いっぱいしようと思って。」
と、Iさんが朗らかに言った。
少しおしゃべりをしてお散歩に行く。
「いってらっしゃい！」
と、手を振ってくれた。
てくてく歩く。
霊園は祝日なので人もいる。
楽しくて足取りも軽やかだ。
てっぺんから景色を眺める。
雲ひとつない青い空、それを映す青い池。
さわやかな風が ほおをなでてゆく。最高だ。
からだが喜んでいる。
あまりに きもちがいいので
奥まで歩くことにする。
ぐるりとまわって坂道を下りていると
母と同じ歳の お散歩友だち
たまごさんに会った。
第一声目は
「今日暖かいね〜
昨日まで寒かったね〜〜！」
おしゃべりしながら てくてく歩く。
「もう寒すぎて3日間くらい
ずっと眠くて眠くて。」
と、私。
たまごさんが くるっとこっちを見て
「冬眠？」
と、真顔で言った。
「ええ、そろそろ。」
と、真顔で応えた。
「いまから冬眠したら目が覚めるの夏だよ！」
と言って たまごさんが笑った。
「あっつぅ〜〜！
って目が覚めるんでしょうね。」
と言って、私も笑う。
たまごさんは とてもゆかいな人なので
私はずっとゲラゲラ笑っていた。
「青い空がいいね！
やっと晴れたから久しぶりに布団干したよ。
きもちいいもんね。」
と、たまごさんが言った。
みんな久しぶりの晴れを喜んでいて
そんな日にできる素敵なことをしているんだな。
と思って、ちょっとうれしくなった。
家に帰り着く。
体は 内側から ぽかぽかだった。
焼きりんごを作る。バターだけ使う。
焼き上がったりんごに
バニラアイスクリームを乗せて食べた。
ペロリと食べた。とてもおいしかった。
昨日まで寒さで白濁したシャーベット状の
オリーブオイルも とろりとなっていた。
仕事部屋にこもり絵本の作画をする。
夜、庭に出る。
空気がキリッと冷えている。
まるい月が煌々と輝いていた。
オリオン座も くっきり輝いている。
他の星たちも それぞれ美しく煌めいている。
胸が高鳴る。幸せだ。うっとり眺める。
夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。
これから眠くなるまで絵本の作画をしよう。
今日もいい一日だった。
カラフル〜♪
豪華〜♪