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坂下あたるとしじょうの宇宙/町屋良平

今読んでいる本、
「坂下あたるとしじょうの宇宙」 町屋良平著

感想or批評等苦手なのでそこまで大したことは言えない
でもこの小説は、文体とか何でもいいんかな、読みやすさとか絶対じゃないんかな、って思わせてくれる 文章の自由さみたいなのが詰まっている

町屋良平さんは「しき」が大好きで、すごく面白くて好きな作家です。
「しき」もそうだけど、この本も主人公は男子高校生。
主人公の毅(つよし)は、親友の坂下あたるから出てくる言葉の裏を読んだりニュアンスを読み取って、詩をかいている。
親友の坂下あたるは、ネットの小説を載せるサイトで人気のライターであり詩や小説を書いてはネットにあげて、読者からも人気がある。
そんなあたるとつるむ毅は、あたるの声にならない声や言葉にならない言葉を自分なりに言葉にして詩を書いている高校生。
でもこの話に出てくる人物は皆少し変わっている。
でもその辺にいたら、クラスメイトにいたら、大して普通かもしれない、難しいけど。
話はすごく続きが気になるタイプではないけど、なんだか読んじゃう。

毅の言葉にならない垂れ流しの思考がだらだらと小説内に溢れていると私は思うのだが、それだって読んでいて苦にならない、気がする。
町屋さんは一つひとつの思考を文章にする、そういう書き方ができるのがすごい。その思考・アイデア、思い浮かぶかな?と思う部分もそうだけど、そんなもう一つ一つ言葉にする必要ある?スルーしない?っていうところでもスルーせず書き連ねているのが面白い。
ああいうのが唯一無二の作家なのだろうか。
字も漢字だろってところを何故かひらがなにしたり、急に
どうでもいいー
とかいう文章がはめ込まれていたり。
それらのアイデアがなんかすごい。

別に素晴らしいこととか、事件は起こらないのが日常である。
良いことと悪いことだったら、悪いこととかの方が多いかもしれない。
でもそんなもんだし、そんなもんの中で生きていたら出てくる考えも大したことではないけれど、でもその一つ一つが自分の生きてきた証とか道なんだと思う。思考も含めて。
そんな毎日をやり過ごすって言うとなんかだらだら生きているだけのように思えるかもしれないけど、それだって悪いことじゃないんだよなぁきっと、、
と思いながら今日も本を読んでいく

ずっと欲しかった現代生活独習ノートも購入して読み進めている
一気には読めないけど、楽しみな一冊。
最近思うのが再読もいいなってこと。
好きな本は何回も読みたいし、何回も読める
それがいいところだなぁ〜と最近痛感するこの頃である

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