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よく広告で見る転生ものの漫画を読んでみた。(『結婚商売』)

調べ物をしていて、ふと立ち寄ったサイトには必ずと言っていいほど漫画の広告を目にする。続きが気になるように仕組まれていると意地でも読みたくなくなるあまのじゃくな性格から敬遠していたのだが、そのときはなぜだかちょっと読んでみようかなという気持ちになったので、めちゃコミに課金して公開されているところまで全部読んでみた。それが『結婚商売』Antstudio(絵)・hanheun(脚色)・KEN(原作)である。

あらすじ

主人公はビアンカ・ド・アルノーという名の女性で、彼女は贅沢な悪妻として知られていた。その彼女が晩年、人々に見捨てられ死にかけていたとき奇跡的に18歳に回帰する。同じ最期を迎えないために戦略を練りながら振る舞いを改めていくというお話である。

個人的な感覚なのだが、転生もののストーリーに偏見がある。所謂「強くてニューゲーム」なんでしょ、そんなの面白くないじゃん。といった具合に。しかしながら気の迷いで読んでみたために、よかったなぁと思った点が2つある。

ミュシャのような、きれいなイラスト

ベタな感想になるが、まず絵がとてもきれいだったので引き込まれた。さながらミュシャのような構図で、この漫画は縦スクロールで読み進めていくのだが、そのスタイルにとても合っているのである。キャラクターがかわいいのはもちろんのこと、フルカラーで物語の舞台の景色やキャラクターの背景の描き込みがとっても美しいのである。

左上/結婚商売020話、右上/結婚商売021話、下2枚/アルフォンス•ミュシャ
めちゃコミックhttps://mechacomic.jp/
600dpi Iパブリックドメイン美術館https://600dpi.net/

女性の自立

つぎに印象に残っているのが、女性の自立が描かれているところだ。ビアンカは一度目の人生で夫のお金を使い込んで贅沢し、自分は部屋に引きこもりっきりの生活を送っていたために、夫が戦死したときに城から追い出され路頭に迷い、修道院で最期を迎えることになった。

この末路を回避するため二度目の人生では、めったに口を利かなかった夫に「跡継ぎを産みたい」と交渉する。しかし夫からは「まだ早い」と言われ、子供を作るになかなか至らないのだが、ここからのビアンカの行動が素晴らしくて、どうにもならないことはひとまず保留にしてできることから行動しようとする。そして彼女はまず家事を習い、領地をやりくりする術を身につけることで、夫と政治的なパートナーになれる人だということをわかってもらう努力をはじめるのだ。

「子供を作るのが簡単じゃないってことはすでに前世で証明されたこと
 それなら私が前世でしていなかったことから始めるのよ」
結婚商売008話

もう一つ彼女が企てていたことがある。それは商売をすること。一度目の人生で修道院にて習ったレース編みを武器に、商品として売り出していく計画である。回帰した18歳のときにはまだ「レース」という技術がなく、でも主人公はレースを編めるという、さすがなチート設定であるが、まあそれは置いといて、すごいと思ったのはビアンカが一緒にレース作りをする人材を集めていたことである。

家事を習い始めて領地をまわっている際に刺繍が得意そうな住人を見つけ、城に呼んでレースの編み方を教えた。半年後くらいにはレースを編む仲間が増えており、新しいデザインができたりしている。ビアンカは一人でレース編みをするのではなく、人を集めて進めていたことがすごいと思った。

やばい、ハマリそう

ものは試しで読んでみた作品がとても素晴らしかったので、ほかの転生ものも気になってしまった。そういうジャンルの漫画も読んでみてもいいかなと思えた機会だった。

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