募集終了|ワークショップ「花に逢う会」11月4日(土)開催のお知らせ
朝夕のひんやりした空気が心地よい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
夏の陽のひかりをたっぷりあびた草花や枝木たちは、のびやかに今実りの季節を迎えています。
そんな草花・枝木たちと触れ合う時間を持っていただきたいとの思いから、ワークショプ「花に逢う会」を開催することにいたしました。
開催にあたって気持ちを少し
今回の開催は2019年11月の初回開催から、4年ぶりとなります。
2020年2月、花の活動がこれからというとき、未曾有の世界的な感染症が猛威をふるいはじめ、ご存知のように、集会や対面の活動は一切の中止、停止、休止を余儀なくされました。
先の見えない不安が続くなか、花のお稽古もままならず、お稽古の先生から送っていただいた草花たちにひとり向き合い、ただひたすら手を動かし、カチンカチンという花鋏の音に耳を澄ます時間が流れました。
感染が波のように寄せては引くを繰り返す間、父が他界、私自身にも健康問題が起きるなどがありましたが、それでも花と向き合う時間だけは持ち続けていました。すると不思議なことに心の泡立ちがおさまり、心があるべき場所に戻っていくような感覚がありました。
人間界で起きていることとは関係なく、自分たちの季節がくれば、芽を出し、花を咲かせ、実をつけ、土に返ってく自然界の理に、この期間、どれだけ慰められたことか。
また世界中で「不要不急」の活動が止められたことで、人々の暮らしが「必須緊急」だけで成り立っているわけではないこと、「不要不急」なことがらがあるからこそ、心や人との関係に余白や余裕が生まれ、それこそが人が健やかに生きていくのに必要なものであることに思い至りました。
おそらく花を生けることも、多くの場合、不要不急ではあるものの、私にとってはかけがえのない時間でもありました。
この4年、皆さまにもたくさんの出来事があり、さまざまな思いがお心に去来したことと思います。
11月4日、草花との出逢いや触れ合いを通じて、4年の歳月の中でつい置き去りにされがちだったお気持ちを感じるひとときにしていただければ、私も嬉しく存じます。
開催概要とお申し込み方法
花材は当日のお楽しみ。一期一会のその瞬間でしか出逢えないものをご用意いたします。
今回は、剣山などの花留めを使わない、花を花器に投げ入れるスタイルで、ご帰宅後にお手持ちの花瓶などで楽しんでいただける内容を企画しています。
数名の方合同のワークショップですが、お一人おひとりにあった手ほどきをいたします。
手ほどき(主宰)
本noteの「千花物語」の執筆者であり、千花堂主宰者である奈良美代子が担当いたします。5年ほど前から、日本の自然の風景や室礼をイメージした花の活動や日本神話に基づいた植物のアレンジを行っています。各noteのカバー画像には、稽古、日々の暮らしの中で触れた草花の写真をアップしています。
プロフィールはこちらから
【はじめに・目次】 物語と物語をつなぐ千の花
花鋏への誓い
神々とつながる植物で束ねたスワッグ製作レポート@「天祖神社歌占」パネル展
ご参加者の皆さまとともに、秋深まるひとときを過ごせますこと、楽しみにしております。