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#映画感想文 The Master フィリップ・シーモア ホフマンの凄さが光る。映像と音楽が素晴らしい。

この映画、かなりオスカーにもノミネートされました。カンヌ、ベルリン、ベネチアと3つの監督賞を獲得。ポール・トーマス・アンダーソンといえば、「マグノリア」。あの映画を一緒に見に行った夫には、とんでもない映画を見せてくれたなということで、それ以来、一切、一緒にいかなくなりました。蛙が空からふってくるシーンなど、不可解ですが、、ま、あれはあれで。
今回のマスターはもっと、難解。サイエントロジーの宗教団体のカリスマ ランカスター(フィリップ・シーモア・ホフマン)と最初は彼に傾倒するものの、最後は対立していくフレディの話。フレディはもともとジュレミー・レナーの予定だったのですが、彼がおりてホアキン・フェニックスが演じることになりました。リバー・フェニックスの弟。これほど似てない兄弟もいない。39歳ですが、本当に立派な俳優に成長しました。この出演はフィリップの推薦で実現し、ダブル主演を果たしてます。

戦争で精神的に漂流したままのような青年でアメリカにもどり写真家になるんだけれど、急に凶暴になったりと精神が安定してないフレディは、ランカスターに会い、彼らの家族とともに巡業のような旅にでる。
事実、ホアキン・フェニックスも子供の頃、両親が宗教にはまって、狂信的な生活を送っていて、そこから抜け出しプエルトリコからアメリカに渡ってきたという経歴の持ち主らしいです。
その経験が活かされたのか、わかりませんが、この難解な役を見事に演じていると思いました。本当に偉大な俳優になったと思う。

でも、この映画はシーモア ホフマンでしょうね。厳格で冷たい妻のエイミー・アダムスに牛耳とられる日々。

見ていて、楽しい映画ではないですが、映像が美しく、そして音楽が素晴らしい。
音楽はジョニー・グリーンウッド。レディオヘッド。
撮影はミハイ・マライメアというルーマニア人なのですね。

あらすじ:wiki より
第二次世界大戦後のアメリカ合衆国、カリスマ的な素質を持った一人の聡明な男が大衆の信望を集めていた。その男、ランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に興味を抱いた青年フレディ・サットン(ホアキン・フェニックス)は、次第に彼の思想に傾倒して付き従うようになる。
やがてランカスターの周囲に熱心な人々が集い、集団は大きな力を持ち始める。だがそれと並行するようにして、フレディは次第にランカスターの言葉に疑問を抱くようになる[6]