【感想】アニメ『ライアー・ライアー』 #6「宝と闇」

心配しなくてもこの勝負はとっくに俺の勝ちだよ、だからお前は勝手に救われてろ・・・・・・・・・・・・・・


 第5話に引き続きTVアニメ『ライアー・ライアー』第5話の感想を書いていきます。
 ↓ 第5話の感想はこちらから!

⚠️以下、第6話ネタバレです⚠️

 本性を現した乃愛は様々な手を使い、緋呂斗を陥れようとする。乃愛とのゲームの中で、彼女の隠された過去も明らかになっていく。ゲームを終えた緋呂斗は、苦し気な乃愛に手を差し伸べる。乃愛を苦しめた黒幕の人物・倉橋御門に復讐をするのだ。

TVアニメ『ライアー・ライアー』公式サイトより

 再度白雪を人質に取られ、乃愛との「盤上宝探し」に挑むこととなった緋呂斗だったが、≪女帝≫彩園寺更紗の協力もあり、乃愛との決闘に勝利した。
 決闘に勝った緋呂斗は一連の出来事の詳細について乃愛に尋ねる。その中で、なぜ乃愛はここまで緋呂斗に執着するのか、乃愛の背後にいる”悪魔”の正体など様々なことが明らかになっていった。洗いざらい話したことで何もかもを諦めようとする乃愛だったが、緋呂斗はそんな彼女に手を差し伸ばし、”悪魔”の復讐を果たそうとする、というのが第6話の大まかなあらすじです。

☆秋月乃愛ちゃんを救いたい
 
表題の通りです。今回のお話で、乃愛ちゃんがどうして緋呂斗に執着するのか、彼女のいう”悪魔”の正体が判明しましたね。
 まずは「乃愛ちゃんがどうして緋呂斗に執着するのか」についてです。
 彼女は幼いころに”能力開発テスト”を受け、歴代でもトップクラスの成績を収めたことで学園島アカデミーの初等部にスカウトされました。しかし、初等部には家柄や血筋に恵まれた”未来のエリート候補”しかおらず、その中で過ごしていくうちに一般人の乃愛は劣等感を抱いてしまいます。
 ”特別”な人たちに追いつくためは自分自身も”特別”になる必要があると考え、一生懸命勉強し、6ツ星の地位にまで上り詰めました。そして今回の区内選抜戦で英明の代表(首席)になることを目標とし、自分も”特別”だという証明を得ようしていたが、島の外から来た”天災(緋呂斗)”に一瞬でこれまでの努力や目標は壊されてしまいます。
 だから緋呂斗のことは大嫌いだったし妬みもしたけど、自分は「可愛くて賢い子」だと暗示を掛けてその感情を呑み込もうとしていました。
 そんな乃愛に”悪魔”の誘いを嗾けたのが十二番区 聖城学園学長 倉橋御門でした。緋呂斗の出現によってアイデンティティを失いかけていた乃愛に、脅す、あるいは洗脳するような声音で「不正でもなんでもして篠原緋呂斗から星を奪え、そうすれば乃愛の望みは全部叶うから」と吹き込みます。”特別”になるためには怪しい誘いでも”乗る”以外の選択肢はなく、後には引けなくなたったため、違法なアビリティを使用したり、白雪を人質に取ったりしたのでした。
 これまでのことを白状したことで全てを諦めようとする乃愛でしたが……

「―何で勝手に諦めてるんだよ、お前」
「だ、だって……そんなのしょうがないじゃん!あんな悪魔を倒せる人なんて、どこにも―」
「……ああ、そりゃアレだ。お前がずっと下向いてる見えないだけだろ」

TVアニメ『ライアー・ライアー』6話より

 いやあ……秋月乃愛ちゃん救いたすぎるだろ……

 余談ですがこんな記事があって笑いました。皆さんも同じ認識なんだなあと。

☆「盤上宝探し」
 ※
以下、「盤上宝探し」についての解説です。
 一連の流れについて理解されている方は読み飛ばしても結構です。
 今回はシンプルなルールの決闘で、攻略の流れについても分かりやすかったと思います。

「盤上宝探し」は対戦相手が隠した宝(パートナー)を見つけるゲーム。
パートナーは6×8=48マスのどこかに隠れており、ターン制で行動する。
行動のパターンは4つ。
【質問】
 対戦相手にイエスかノーで答えられる質問を1つだけすることができ、質問を受けた側は必ず正しい答えをしなければならない。
【移動】
 
各プレイヤーは1ターンに3マス分まで現在地を動かすことができる。
【回答】
 相手のパートナーがどこにいるか答えるコマンド。当たりならそこで決闘終了だが、このコマンドを使うにはプレイヤー自身がそのマスの前に立っている必要がある。回答権は互いに3つ。
【退避】
 
自分のターン中に限り、パートナーの位置を自由に変更できるコマンド。
 ただし、使用するには回答権を1つ消費する。

A棟見取り図

 このルールの基、以下のような攻防が行われていました。

緋呂斗(更紗):≪遅延Lv2≫×3
乃愛(白雪):≪二回行動≫≪広域結界≫≪???≫

1ターン目

ゲーム開始時点

乃愛
【質問】緋呂斗のパートナーが隠れているのは3階以下?→✕
右に1マス分【移動】+≪二回行動≫でもう1度【質問】をする。
【質問】緋呂斗のパートナーが隠れているのは5階以上?→✕
→3階以下でも5階以上でもないため、更紗の居場所は4階だとバレる
もう1マス右に【移動】してターン終了

1ターン目(先手)終了時点

緋呂斗
【質問】白雪がいるのは4階以上?→✕
右に3マス【移動】してターン終了

1ターン目(後手)終了時点

2ターン目

乃愛
【質問】パートナーは4階の東側半分に隠れている?→✕
右に1マス【移動】
【質問】パートナーは2-Hまたは2-Iに隠れている?→〇
右に1マス【移動】してターン終了
更紗が隠れている場所を2択にまで絞る

2ターン目(先手)終了時点

緋呂斗
 加賀谷さんを始めとした「カンパニー」のイカサマを介入させようとしたが、≪広域結界≫により不正なアクセスを制限される(外から不正通信のみを弾くため正規の通信は可能。また、内部での不正は感知しない)。
 区内選抜戦でも使用した≪端末感知≫を改造しようにも乃愛以上の天才がいないと難しいと言う加賀谷さんだったが、緋呂斗側には≪女帝≫彩園寺更紗がおり、≪端末感知≫プログラムの改造に成功する。
→白雪の位置は2階の右から4番目のマス(1-K)と特定する
【質問】パートナーは1-K教室に隠れている?→〇
その後3マス【移動】してターン終了

2ターン目(後手)終了時点

3ターン目

乃愛
【質問】パートナーは2-I教室に隠れている?→〇
≪二回行動≫の効果で一気に6マス分【移動】
回答権を1つ消費し、白雪を【退避】させ、ターン終了

緋呂斗
  更紗と作戦会議をしている最中に【退避】で移動をしている白雪と遭遇(【退避】が終了するまでは乃愛のターン)
 白雪の端末へのアクセスは全て拒否されたことを緋呂斗に伝える。
 緋呂斗も、今日は10時過ぎから寒くなるから部屋を暖かくして風邪をひかないように、と白雪を気遣う。

3ターン目(先手)終了時点

 ≪端末感知≫のプログラムが封じられ、次の作戦を考える緋呂斗たち。本来であれば乃愛の思考を読んで推測するのがセオリーだが、区内選抜戦を通りしてずっと自分の行動が読まれていたことで乃愛が翠の星(感知系・情報分析系)を持っているのではないかという考えに至り、推測だけの行動は裏を掻かれて危険だと判断した。
 ただ、白雪との「不等辺三角関係」の時、先ほど更紗が白雪の居場所を特定した時、つまり緋呂斗以外の思考が混ざった時は乃愛が予測できないことに気付く。
 その上で更紗は端末を開き、白雪の居場所を推測する。
①2階の可能性はない(2階であればどの部屋に入ったか見えてしまうため)
②1階の可能性もない(2階以下なのか3階以上という質問をした際、1階に隠れていることがすぐにバレてしまう。なおかつ1階は緋呂斗の現在地からも近いため早い段階で【回答】までたどり着いてしまうため)
③4階の可能性もない(4階には更紗が隠れており、足音が聞こえてしまうから)
④3階の可能性もない(右側は緋呂斗の真上、左側は更紗の真下だから)
⑤5階左側の可能性もない(更紗の真上だから)
→候補は5階の右半分、6階のどこかの計12マスまで絞れる

 更紗はこの12マスからもう少し絞ろうとする
⑥このゲームを効率的に進める場合(相手に無駄なターンを使わせる)、一番妥当な隠し場所は相手の位置から、3の倍数+1マス離れた場所になる
→よって白雪の居場所は3-E、3-L、3-J(音楽室は近すぎるため除外)のどこか

緋呂斗
ターン開始時、【退避】を使い、更紗を別の教室へ移動させる(回答権-1)
【質問】パートナーがいるのは3-E、3-L、3-Jのどこかにいる?→〇
 3マス【移動】し、ターン終了

3ターン目(後手)終了時点

4ターン目

乃愛
【質問】パートナーは2階以下?→〇
3マス【移動】
【質問】パートナーは1階にいる?→〇
3マス【移動】し、ターン終了
→更紗が2階にいることまで特定された

4ターン目(先手)終了時点

緋呂斗
何か策のある緋呂斗は時間をギリギリまで引き延ばしながら行動する
【質問】パートナーは3-Eにいる?→✕
3マス【移動】し、ターン終了

4ターン目(後手)終了時点

5ターン目

乃愛
【退避】を使い、白雪を別の教室へ移動させる(回答権-1)
→隠れ場所をランダムで選択
【質問】パートナーは2階の東半分にいる?→〇
3マス【移動】
【質問】パートナーは1-Kか1-Lにいる?→✕
3マス【移動】し、ターン終了
※この間も緋呂斗による時間稼ぎは行われていた

5ターン目(先手)終了時点

緋呂斗
【退避】を使い、更紗を”職員室”へ移動させる(回答権-1)

そうして再度時間を稼ぐ緋呂斗だったが、10時になったタイミングで白雪の居場所を把握するその後、【質問】ではなく、宣言同然に,

「3-G教室。・・・姫路が隠れているのはそこだな、秋月?」

TVアニメ『ライアー・ライアー』6話より

 なぜ緋呂斗は白雪が隠れている教室を一発で当てられたのか。
 それは、3ターン目の合間にすれ違った際、「今日は10時過ぎから寒くなるから部屋を暖かくして風邪をひかないように」と伝えていたが、これは10時になったタイミングで教室のエアコンをつけるように、という緋呂斗の合図を白雪が汲み取れたためです。
 また、エアコンは職員室で集中管理し、どこの教室のエアコンが稼働しているのかを把握できることを知っていたため、更紗を職員室に移動させていたんです。
 また、ランダム化の弊害により、ちょうど緋呂斗の3マス先に白雪がいるためそのまま3-Gへ【移動】をし、【回答】成功した緋呂斗だったが・・・

5ターン目(後手)終了時点

乃愛
 3つめのアビリティ≪運命改変≫を使用し、緋呂斗の【回答】をなかったことにし、同時に回答権も消失した状態にする
 また、先ほどの一件で更紗が職員室にいることを把握していたため、足を進める。
 【回答】緋呂斗のパートナーは職員室にいる→これにより更紗を見つけることが、乃愛の勝利が確定したが・・・
緋呂斗
 乃愛が勝利を確信して移動そしている最中、緋呂斗は更紗から貰った≪ピンチヒッター≫(5話参照)を使用し、プレイヤーを緋呂斗→白雪に交代した。
 これによって、乃愛は緋呂斗にではなく、白雪に勝ってしまったのです。

☆その他気になったこと
  
個人的には「盤上宝探し」はアニメ化することでより分かりやすい決闘になったなあという印象です。ターンごとに見取り図が映ったり、原作では描かれていなかった【質問】を細かく描写していたので良かったです。
 にしても2巻は6話で終了かと思っていましたが、7話まで引っ張りますね。もうエピローグしか残っていませんが、7話のAパートで消化するのか、あるいは引き延ばして7話いっぱい使い、3巻は8話から入るという構成にするのか気になります……!!
 そろそろOPとEDが恋しい・・・。2巻ラストの緋呂斗と乃愛ちゃんの掛け合いの裏で「fakey merry game」が流れたらエモいだろうなあ。

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 多々良楓花役の瀬戸桃子ちゃんがやっている「ゲームのお天気お姉さん」という番組でその週のアニメのオーディオコメンタリー企画をやっています!

 もうすぐ瀬戸桃子ちゃんのお誕生日ですね(8/17)!!!!!!

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 それでは今回もご覧いただきありがとうございました。
 自分はABEMAの先行放送で1週先の話数を視聴していますので今後も週の半ばに感想記事を更新していく予定です。
※ハッシュタグをつけての共有は地上波放送後
 今後も多々良楓花役の瀬戸桃子ちゃんやSMILE PRINCESSの北守さいかさん、そしてライアラの感想について書きますので暇なときの覗きに来てください。

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