北海道の短い夏がやってきた
近年こそ、9月になっても暑いとか、熱帯夜を記録することも出てきたが、本州に比べれば北海道の夏はずっとずっと短い。
北海道の小学校のプールは屋根がついている。屋根というより、ビニール張りの温室のようになっていて、室温や水温を上げる仕組みである。それでも冷夏になると、規定の温度に水温が達さずにプール授業がしばしば中止になっていた。
昼間は暑くても夜に一気に冷えるのが北海道の夏の特徴で、夏でも羽織りものが欠かせない。関西旅行に行った時、夜もずっと暑いことに驚いた。これは住んでいる人たちはかなりきついだろうと思う。
北海道はお盆が過ぎるとすぐに秋モードになる。9月の暑さはボーナスステージのようなイメージで、年によっては寒いし、暑ければ夏をもう少し楽しめてラッキーくらいの感覚でいる。
さて、今日は最高気温が27度を超え、北海道の夏がやってきたと実感した。なんというか…北海道の夏とは、和洋折衷老若男女四方八方みたいな感じなのだ。
ちょっと日本語が不自由だったが、要するに、本州の春夏秋冬が雪春夏冬なのだと思って貰えば良いと思う。3〜4ヶ月が積雪期、本州の12ヶ月分の季節を9ヶ月でこなすのだから、当然植物も人間も大忙しである。
チューリップと紫陽花とひまわりとコスモスが一度に咲くし、20度を超えたら潔く半袖を着ておかないと半袖の服を着る機会がない。夏にキャンプ場に行っても極寒みたいなこともあるので正直言ってキャンプは運だ。今年も状況的に難しいこともあるが、野外イベントは7月下旬から8月中旬までの1ヶ月程度に集中している。
話は変わるが、数年前、定年退職を控えた父が、生まれ育った街に別邸を建てた。丘の上にあって、夕日が見渡せる他、趣味の園芸のできる畑もある。一度病気をして、退職後のキャリアプランに多少の変更を強いられたものの、この畑が生き甲斐になっているようで、娘としては仕事人間だった父がのんびり畑を耕しているのを見て安心している。
そしてこの別邸も積雪期に訪れるのは暖房設備上難しいため、私や息子にとってはここに招かれると夏が来たと感じるのだ。
今日は息子といちご狩りをしたり(初夏にいちごというあたり、北海道のごちゃ混ぜの夏を理解いただけるだろうか)、焼肉を食べたり楽しませてもらった。これから夜景を見ながらゆっくり風呂に入らせてもらう。明日は丘の麓にある有名なアイスクリーム屋さんでアイスを食べようと思っている。
短い夏だからこそ、めいいっぱい楽しみたい。
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