#Google #セブンイレブン #スターバックス #星野リゾート #マッキンゼー #キリンビール ──ハッシュタグから始める図書紹介 その第2弾は、 『学校をおもしろくする思考法』 『学校をアップデートする思考法』である。 著者は、 あえて紹介することもない── 教育研究家・妹尾昌俊氏であり、 書籍の帯に近影が載るくらいの有名人である。 冒頭のハッシュタグに #妹尾昌俊 を加えてもいいかもしれない。 さて、 本書は『学校を〇〇する思考法』であり、 それとハッシュタグであげ
本書のキャッチコピーは、 「いじめの『わからない』を突き止める!」 一見すると 「わからない」(?) なにが、わからない……? ──ようにも思えてくるコピーである。 教育現場の内で働いているひとなら その意味もなんとなく理解できると思うが、 保護者や地域住民など 外から教育現場を みているようなひとたちには このコピーがどのように映るだろうか。 一般的にいう「いじめ」という言葉 それが示す意味なら だれにでも説明できるだろう。 そのため、 「わからない」とされること自体が
「膨大なフィードバックをもとに、 〈教育格差〉と現代教育の諸側面との 関わりを解説した、 現場のための教育社会学テキスト」 ──出版社ウェブサイトより引用 さて、 本書について何を語ればよいか…… 悩むこともない それは至極当然に「はじめに」であろう。 「格差に焦点を置く教科書」(p.ⅱ) その価値はもちろん第1章以下にある。 しかし、 全15章で構成された本文はもちろん、 コラムとして置かれた3本の視点、 その質を支えたのは、 本書を作成していく工程にあった。 想
Dog-ear(ドッグ-イア)30ヵ所── 約300ページの本で30回も端を折り曲げた。 読書のしかたはいろいろある。 〈ただ読む〉を含めて、 ノートにメモをとるひと、 本に書き込みを入れたり、線を引いたりする。 付箋を貼るひともいるだろう。 わたしもいろいろな方法を試し、 落ち着いたのが〈ドッグ-イア〉である。 付箋だと キレイに貼りたくなったり、 作業が多かったりする(トル-ハガス-ハル)。 さらに本の「天」や 「小口」に付箋が飛び出てしまう。 その点〈ドッグ-イア〉
「ゆっくりでいいんだよ」──。 お言葉に甘えていたら 発売日から1年以上も経過してしまった。 書斎の積読スペースに手を伸ばすと 「ゆっくりでいいんだよ」 「あせらなくていいんだよ」──と 言われているようで、 甘えっぱなしの日々、いや月々であった。 ……そんな反省の意味も込めて レビューしてみる。 本書のテーマは、 不登校と子どもの権利で貫徹されている。 理論本ではなく実践本であることから 体験記が多く読みやすい。 しかし、そのスケールは大きい。 序章から 「国連(スイス・
2023年7月19日(水)── 第169回(同年上半期)の芥川賞が 市川沙央『ハンチバック』に授与された。 その記者会見で市川氏は、 「読みたい本を読めないのは、 かなり権利侵害だと思います。 障害者対応をもっと真剣に早く 進めていただきたいと思います」と、 読書バリアフリーへの環境整備を訴えた。 ■https://hochi.news/articles/20230720-OHT1T51166.html?page=1 市川氏については以下が詳しい。 「『なにか職業が
めがね旦那さまとの出会いはTwitter── あ、いまでは「X」か。 もちろん一方的な出会いである。 当時の固定ツイート、 「X」では固定……なんていうんだろう? そんなことはどうでもいい。 「学校の本質は工場」(2019年03月26日) この文章を読んで動揺した──だが、 言い得て妙、とも思った記憶がある。 以下、当時のツイートを引用しよう。 (「X」ではツイート=ポストと呼ぶらしい) ──── 炎上覚悟で言います 【学校の本質は工場】です 均質の子どもを6
増田真由美さま 第20回学事出版「教育文化賞優秀賞」受賞 おめでとうございます。 受賞論文 「子どもの学びを広げる事業 マネジメントモデルの構築」(pp.10-26) その全文が本書には収録され、 それに加えて増田さまの貴重な実践 「財務マネジメントと 地域協働による学校図書館 リニューアルの実践」(pp.26-41) も掲載されている(第1章)。 増田さまは、 公立小学校の事務職員であり 学校運営主査という職にも充てられている。 事務主事や事務主査という補職名、
本書の著者は、 「学校づくりのヒント」(スマートスクール) ──子どもたちとの “あったかい”関係のつくり方──を連載中 わたしも ──ヤナギサワ事務主査と考える 学校とお金の話──を連載中の【スマ友】 ■https://www.smartschool.jp/contents/school-build-hint/index.php?sear さらに著書も 『隠れ学級崩壊』と拙著『隠れ教育費』という 【隠れ友】でもある(一方的だがw) ■http://www.tarojiro
#臨時的任用 #非常勤 #会計年度任用 #再任用 #任期付採用 #期限付任用 ──どれも いま存在する教員の任用形態である。 「教員不足」その「クライシス」とは、 たんに教員が足りないという 〈危機〉だけではなく、 正規採用以外の教員が増えてきているという 〈危機〉も含まれている。 この現象には、 正規教員の代替(休業等)としての非正規と 政策(定数崩し等)による非正規化がある。 さらに、 非正規ですら配置できない未配置状態という 〈危機〉も起きている。 その問題を明らかに
「ウェルビーイング追求時代における 教師の仕事」──という サブタイトルを新たに付加し、 生まれ変わった四訂版である。 教育制度や経営を中心に扱った 教職課程(教育行政論)のテキストとして 2015(平成27)年に初版 2017(平成29)年に新訂版、 2020(令和02)年に三訂版と続き、 2023(令和05)年3月に四訂版が刊行された。 各章立ては、 教育基本法の条文と リンクしているため、 「日本国憲法の精神にのっとり、 我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し
「片づけの学校」──のように 片づけを学ぶ本はそれなりにあるが、 「学校の片づけ」を学ぶ本は多くない。 検索してみたところ ヒットしたのは本書のほかに、 「職員室」と「保健室」の片づけ、 それに関係する本が1冊ずつだけだった。 (「お金の学校」本は多いが、 「学校のお金」本は少ない現象と同様) 本書では 「片づけ」について 不要なモノを取り除き(整理) 乱れているモノを整え(整頓) 使うモノを使いやすくしまう(収納) ──という一連で定義している(p.30) そのなかでも
2022(令和04)年12月、 「生徒指導提要」が改訂された。 12年ぶり──ということも話題を集めたが、 それに加えて 「デジタルテキスト」という形式も 新鮮である。 全面改訂から2ヵ月少々で 「第1.0.1 版」(2/23)がリリースされた。 今後もタイムリーな改訂が期待できるだろう。 本稿は、 「生徒指導提要」の紹介ではあるが、 「生徒指導提要」自体の紹介ではない。 学事出版から発刊された 『生徒指導提要(改訂版)全文と解説』の 紹介である(以下、本書)。 文部科学
15年前の2007(平成19)年、 長男が誕生し、わたしは育児休業を取得した。 それから4年後、次男のときも同様に── 当時は、男性の育児休業取得率が 1%にも満たない時代であり、 休業の申請や代員の配置、引継ぎ手続きなど 「前代未聞」扱いを受けた厳しい時代だった。 現在、やっと取得率が二桁に届いた。 さらに、休暇・休業制度も大幅に改善され、 さまざまな環境に対応した取得が 可能となっている。 どちらの本にも収録されている 第6章「教員の産休・育休制度」は、 制度周辺がコ
わたしは「不登校」とは 無縁といえる子ども時代を過ごした。 皆勤賞にも何度か該当し、表彰された。 学校が好きだったわけではないが、 特に嫌いだったというわけでもなく、 ただ学校に行くことだけでも それがひとつの価値だった時代を生きていた。 「大丈夫? 登校。」と疑うこともなかった。 別にそれはそれでもよかったし、 後悔することでも、もちろんない。 そんな子ども時代を過ごした人間による 『大丈夫! 不登校。』の図書紹介 であることだけ最初に伝えておこう。 まず、冒頭から驚き
表紙をめくり数ページ開くと 「坂本秀夫」が目に飛び込んできた(p.ⅵ)。 校則研究といえば、 名著『「校則」の研究』(1986年)が浮かぶ。 また、それと合わせて、 個人的に懐かしい同氏の著書を思い出した。 『生徒会の話』(1994年)である。 2006年に中学校へ異動し、 当時から興味関心があった〈子どもの権利〉、 特に〈意見表面権〉の実現に関して 生徒会とのかかわりを楽しみにしていたのだ。 そのとき出会ったのが 「生徒参加の知識と方法」という 副題にひかれた『生徒会の