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誰でもライターになれるこの時代に

最近ツイッターを見ていると

『文章はあまり書いたことがないのですが…』
『ブログをやるのは初めてなのですが…』

というブロガーさんやライターさんがいて仰天する。逆に、書いたことがないのにここまで書けるのか!と悔しくなったりする。

でも、それは『書くこと』へのハードルがぐっと下がり、誰しもがライターになれる時代になったという示唆でもある。

一時期、文章を書けなくなってしまったことがあった。

それは、大学で文芸サークルに入ったばかりの頃。

それまで中高と自由気ままに日常のことや小説をブログで発信していた私は、周りのサークル員の小説を読んで度肝を抜かれた。

語彙量や表現力に、圧倒的な差があった。

これが文芸サークルか、と慄きつつ、自分の至らなさが恥ずかしくなって思わず原稿を隠した。

只でさえ帰国子女であることにコンプレックスを抱いているのに、今まで自分が確固たる自信を持ってきたはずの文章力ですら普通の人にも及ばないのか、と愕然とした。

今思えば、あの文芸サークルは普通ではなかった訳だが。

ともあれ、小説とブログでは文章のルールが違う。

ブログは、一概には言えないけれど、いかに簡潔で、読みやすく、共感を得やすい文章かどうかが重要なのであって、語彙量や表現力はある種必要がなかったりもする。

だからこそ、誰でもチャレンジすることが出来るし、文章のうまいへたはそこまで問われない世界だと思う。

反面、顔出し以外の要素で文章にいかに個性を滲ませていくかが重要になっている気がしてならない。

『自分にしか書けないものを書かなければいけない』

そう思えば思うほどうまくネタを出せなくなったりするのだが、例え同じ題材だったとしても、私は私の書いた文章だと一瞬でわかるような文章を書いていきたい。代返の効く文章ではなく、何を書いてもぼんやりと私の顔が浮かぶような文章を書いていきたい。

それが、10年間ひたすらブログを書き続けてきたブロガーとしてのプライドだと思っている。

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