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無理難題でも「定期的に理想を思い描く」のはなぜ大切なのか
自分のキャリアの棚卸しワークなんかで、「理想の働き方を考えてみよう!」「理想の自分を想像してみよう!」というのがある。
一見自分のモチベーションをアップするだけのために設定されたワークのように感じるけど、それだけじゃない。
実はこれって、今の自分と理想の自分とのギャップを浮き彫りにさせて、「じゃあ具体的にどう行動していけばいいんだっけ?」と明日からの行動指針を定めるためのものなのである。
以前、『GACKTの勝ち方』などの出版を手がけた北里洋平さんに取材させていただいたとき、こんなことを言っていた。
独立して出版社を作るまでは、「本を出したい」とか一言で言えるようなものだったんだけど、自分はどんな状況を確実に取りに行きたいのかなと思ったときに、俺が描いたのは、一枚の絵だったんだよね。
その絵のなかにいる自分は、自分の店のいい感じのソファに座って、本棚の自分の憧れの人たちのラインナップのなかに自分の本があって、それを見ながらニヤニヤしていて、そのときには遊びを仕事にできていて、行ったことのない国に行って、戻ってきたら仲間と飲んで…っていうのが仕事にもなってたら最高だなって…
何年かして、気がついたら、「あ、今この瞬間の俺描いてた!」って。
夢をビジュアルで思い描いて、そこに一つひとつ自分の設定を入れ込んでた。イメージが強ければ強いほど、明確であれば明確であるほど、やっぱり人間はそこに寄せられていくから、そこに向けて動いていくというか。
たとえば、最近めちゃくちゃ暑くてしんどくて、「あぁ、夏だけでも涼しいところで過ごしたいな」と思ったりする。
でも、それだけだと単なる願いだ。きっと秋になって涼しくなるころにはすっかり忘れる程度の。
これをちょっと具体的にしていくと、「夏だけでも涼しいところで過ごしたい」→「フルリモートで働ける環境が必要」→「現場依存する仕事を減らす必要がある」→「Webスキルを磨く必要がある」→「自分が取得できそうなWebスキルについて調べる」→「学べそうなスクールを比較検討してみる」ところまで落ちてくる。
今すぐやるべきことが見えてくるのだ。
ところで、この理想というのは定期的に思い描いたほうがいい。日々に忙殺されて忘れてしまうから。かくいうわたしもすっかり忘れていた。ここのところ、本当に忙しかったから。
理想を描くのを忘れると、気付いたら理想とはズレることをやってしまいがちである。わたしは「無理なく程よく働く」「将来、何があってもおうちでも働ける環境」のが理想のはずなのに、先月は全然うまくできなくて、結果、家から往復3時間かけて都内に出る日々が続いている。控えめに言って大変です。心地よくはない。
本当は、もっともっと理想のイメージを固めて、「何がなんでも月に5日間ぐらいしか東京に行かないぞ!」→「そのためにスケジュールの組み方はどうする?仕事の仕組みづくりはどうする?」というところまでやらなくちゃいけないわけなので。
で、それをやらない限り、わたしは延々と現場仕事をやりつづけることになっちゃうので。
そんなわけで、明日の行動指針を決めるためにも定期的に理想を思い描くのは大切なのだよというお話。1日1日が未来をつくる。時は金なりなのでな。
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