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時代は本当にあっという間に変わるから、今。
すんごい器のちっちゃいことを言わせていただくと、かつて私は自分の半径5メートルのなかにいる人よりも、ちょっと前を歩いているような気がしてた。
発信をはじめた当時は、身のまわりの人で顔出し発信をしている人もいなかったし、会社以外に新たな社会人コミュニティに入っている人もいなかった。
ましてや副業をしていたり、フリーランスをしている人もいなかった。少なくともわたしのまわりではね。
だから、同世代のなかではちょっとだけ先を進めているような、そんな錯覚に陥っていた。
それが、最近だと逆に知人から「フリーランスってどうやってなるの?」なんて連絡が来るようになって、「あら、もう自分は最先端じゃないのかしら」なんて少し焦っている。
気分的には、同級生よりも1年ぶんぐらい先のことを勉強していたはずが、気付けば皆に追いつかれていたというか。
でも不思議なのが、決してこの3年間、自分は勉強していなかったわけじゃないということ。それなりに情報収集をしていたし、新しいスキルの勉強もしたりした。
そのうえで、じゃあどうしてこんなにハイスピードで追いつかれてしまったんだろう~と思ったら、それは時代の変化に他ならない。
今、めちゃくちゃすごいスピードで時代は変わっていってる。
情報格差なんてほとんどない。だってオープンなんだもの。少し前まではお金を出すことで差別化ができていたけど、今はみんな結構ホイホイお金を出す。「よっしゃ!無料だぜ!」な恩恵がちょっとずつ薄れているのだ。
kindleでポチッと本を買うことだって、そんなに抵抗はないだろう。
だからこそわたしは悩んでいる。時代の変化が激しすぎて、ちょっと物知りなぐらいじゃなんの役にも立てないことをな!!(笑)
これは由々しき事態である。小学生なら夏目漱石を読んでるだけで「賢いねぇ」状態になれるのにな。おかしいな。大人ってハードルが高いな?
ところで、2020年もとっくにおわってしまったわけで、初めての緊急事態宣言からすでに1年が経とうとしている。時が経つのって本当にはやい。
一方のわたしは自分の軸も持てないまま、「フリーランス」というだけで、なんとなくまわりよりも「自分らしく生きている感」を演出してきてしまったわけだが、そんな自分がすごく嫌だ。
自分の軸がない。ただ目の前のことをこなすだけ。流されるままに。
そんな思いを抱えてお願いした取材だった。
わたしはリアルに小学生のときに加護ちゃんのカードを集めていた世代だが、Wの「あぁ、いいな!」を最後に渡米してしまったので、実はその後の彼女についてはしばらく何も知らなかった。
もちろん娘。メンバーは卒業後もいろいろあって、そのいろいろは肯定できないものもある。娘。が大好きだったからこそ、辛いニュースもたくさんあった。
わたしは複雑な思いを抱えながらも、やっぱり加護ちゃんのことは忘れられなくて、ニュースが出るたびにチェックしていた。ちょっと攻めた写真集が出たときにはびっくりしたし、何様だよという感じではあるけど、すごく心配だった。
2019年、加護ちゃんがひなフェスに出演することが決まったとき、私は泣いた。
過去の過ちは取り返せない。でも懸命に今を生きるしかない。
ものすごい勢いで流れていくところになんとかうまい具合に乗っかって。
「自分の軸は、誰かに見せるものじゃない」と彼女は言った。それでいくと、たしかにわたしは自分の肩書きこそ大々的にアピールしなくちゃいけないし、確固たる軸が欲しいと感じていた。
でも、「どうしようかな」と悩みながら、それでも立ち止まらずに流されていること自体を肯定してもらえたから、流されていく自分を受け止めてもらえたような気がしたのだ。
なにも突出したところはない。前衛的でもなくて、知名度もなくて、やりたいこともなくて。
それでもいいかなぁ?
そんな迷い子を抱きしめるような言葉だった。未来のことなんて1ミリもわからないけれど、この波に乗っている感じすら楽しめていけたら、笑って生きて行けるような気がする。
時代は、あっというまにおわるから。
流されるだけ、流れてみよう。
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