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グアムで台風に遭っているけど、まだ救いだったこと

まさか自分がこんなトラブルに直面することになろうとは思いませんでした…。

テレビやSNSなどで、大雪の影響で新幹線が止まったり、嵐で飛行機が飛ばなくなったり、地震で断水したり…というのは観たことがありつつ、「大変だな…」と他人事だったので、今もどこか現実味がねぇ。

帰国してから参列する予定だった別の友人の結婚式に行けなくなってしまったり、登壇予定のイベントを延期してもらったり、取材や出張をなくしてもらったりと、友人やクライアントには本当にご迷惑をおかけして申し訳ないです。

「生きて帰って来ればいいよ!」と言ってもらえて頭が上がらない。

とりあえず、事の顛末を話す!!!

前乗りすることにしたワイ

2月ごろ、前職の友人の結婚式がグアムで開かれることが決まり、せっかくの初グアムなので前乗りして楽しもうと、別界隈の友人を誘って、早めの日程でチケットを確保しました。

巻き込んでしまったフレンズ

あろうことか、グアムに行く前は、「死ぬ気で仕事を終わらせたる!」と労働に励んでいたので、ツアーやダイビングなどの予約はおろか、天気予報も観ず、「とりあえず原地行ってから考えればいいか」という心持ちで、月曜日を迎えます。

とても天気が悪いグアム

月曜日夕方、空港に着くや否や、降り出す雨。

タクシーの運ちゃんいわく、「すごいタイミングで来たね!21年ぶりに大型台風が来るから、今のうちに買い出し行ったほうがいいよ!」と。

タクシーの運ちゃんが教えてくれたハンバーガー


えーー!そうなんかーー!!初めてのグアムなのに…!!!…としょんぼりしつつ、とりあえずオススメされたハンバーガーを食べて買い出しへ。

カップラーメンとお水などを購入しました。

グアム唯一の水族館へ

火曜日、大雨のなかで駆け込んだピザ屋の兄ちゃんと仲良くなる。

「当日はヤバいだろうけど、台風のあとは晴れるから遊べるはずだよ!一緒に乗り越えようぜ!」とポジティブなエールをいただく。

その後、雨の日でも楽しめる水族館まで連れてってもらい、ついでに唯一オープンしていた射撃も楽しむことに。

ここでふと、雨が上がったのでビーチに向かうと…

みんな泳いでる…!!!!

これが…グアムか…!

初めて見るグアムブルーに感動し、しばしリゾート気分を味わいました。

そして迎えた水曜日。予想以上にやべー風とやべー雨に、いやいや現地の人あまりにポジティブすぎんか⁉︎と震える。

ヤシの木が折れ曲がっていく…

午前中はネット繋がったのでオンライン取材の仕事をしながら、ネットが切れないことを祈っていました。

備蓄しておいてよかった。運ちゃんありがとう

剥がれ落ちる天井。しとしと雨漏り。突然の断水。ブチブチのwi-fiのなかでカップラーメンを啜りました。

このあたりで、台風の様子を呟いていたら、取材を受ける。結婚式メンバーの飛行機が振替になり、到着が遅れるとの連絡が。

夜中は、誤作動で鳴る火災報知器のせいで全然眠れず…窓がぶっ壊れたらどうしよう…と思いながら朝を迎えました。

ここでメキシカンフード食べたのに…

木曜日。台風は収まったものの、天気が悪い。さらに、食料を確保しようと出かけたら、街が悲惨なことに…!

月、火、とこのあたりを歩き回っていたので、知っている景色が変わり果てた姿になっているのを観るのは切なかったです。

昨日の兄ちゃんからの情報を頼りに、唯一空いていたABC STOREでお水などを確保。

システムダウンで現金が使えず、レジには長蛇の列! 時間制限でお店に入れない人もいて、ああぅ…となりました。

本来はこの日に別のホテルへ移動するはずでしたが、移動先のホテルが4割浸水してしまい、お部屋が用意できないとのことで、2日延泊することに。

賢明な判断です

さらになんと、友人から「結婚式中止」の連絡が…!

前泊していたのがわたしだけだったので、新郎新婦とほかの参列者は日本にステイできたのは不幸中の幸い。

これにより、わたしはただの「旅行に来た人」になってしまいましたが、友人や参列者全員が巻き込まれなくて本当によかったです。

そして金曜日、グアムに来て初めての快晴。

台風なんてなかったかのように美しく澄み渡る海に吸い寄せられるように、みんなビーチに向かっていきました。

お店もちらほらオープンし、爆音で音楽を流しながら瓦礫を片付ける現地の人を見て、「部屋で塞ぎ込んでても状況は変わらんし、できる限りで楽しもう!」と思えるように。

嬉しくて泳いだ

わたしも思わず海に飛び込んでしまいましたが、あとから「台風後はバクテリア問題あるから泳がないほうがいいよ!」と言われたのでみんなは気をつけて!!!

この時点で、どうやら来週まで空港が閉鎖することが確定。

また延泊申請しなきゃ…と思いつつ、結婚式キャンセルになっちゃった友だちが落ち込んでしまっていたので、とにかく海の写真を送りつけて「わたしは元気だから気にすんな!」と能天気に構えてました。

やさしいタイムライン

しかし土曜日になって、状況が一変。

なんとホテルが、「6月いっぱいまで満室なので、もう延泊できない」とのこと。

やさしい母。しかし貧富の問題ではないのだ

びっくりしてグアム全域のホテルを探すも、どこも空いておらず、エアビーに連絡すると、「申し訳ないけど、電気と水が止まっているの…」と返信が。

昨日まで楽観的に構えていたのは、何だかんだ泊まれるホテルがあってこそ。

もしかして思っていた以上にヤバいかも…

…と、電話が繋がらないなら直接当たろうと高級ホテルを訪ねてみるも、「ここ一帯のホテルは全部うまっちゃってるの…お水とロビーはいくらでも貸せるんだけど…」とのこと。

見渡してみると、みんなロビーにたむろしている状態。マジか…。

同じように腰を下ろしていろいろ考えた結果、ヘタに動くよりはここを拠点にするべきか…と、腹を括りつつ、ダメ元でツイートしてみました。

本当に時間を潰すしかやることがないので、パソコンを開いてオフラインでできる作業に勤しむこと数時間…。


なんと…同じホテルに滞在していた日本人の女の子2人から救いの手が…!!!!

グアムに着いてから日本人を全然見かけなかったので、まさか同じホテルにいるとは思わなかったです。

さらに、この大変なときに、大切なホテルの部屋をシェアしてくれるやさしさに涙が出そうになりました。やさしすぎる。ありがたすぎる。

その後、お店であたたかいおにぎりも買えて、ホテルでいただく。

2つしかないベッドの1つをわたしたち2人に分けてくれるそうで…。

「4人になったからホテル代が安くなりました!」って。幸せが降り注いでほしい。

寝床があるって本当に素晴らしいことなんだと実感しました。

日曜日。街を散策してクレカが使えるお店を探しつつ、食料と水を確保しつつ、Twitterで情報収集しつつ、本当にやることがないので服を洗濯して、スマホで本を読む。

「明日は飛行機飛ぶかなぁ…」とサイトを何度も確認しながら、眠りについたわけですが…眠れない。もう、全然眠れない。

眠れなすぎて今、このnoteを書いています。

グアムの98%が停電し、断水中の世帯も多いなか、なぜか私たちのホテルは1部屋1万円と格安なのに頑丈で、電気も水も使えるし、お部屋をシェアしていただいて寝床もあり、とても恵まれているのに眠れない。

おそらくこの状況、被害に遭った人たちのなかで1番マシですよ。恵まれすぎてる。

そんなわたしですら不安で眠れないのだから、他の人は殊更だと思います。どうか一刻も早く状況がよくなりますように。早く帰れますように。

そして、この状況のなかで、まだ救いだったな…と思ったこと。

1.英語は喋れて損はない

幸い、わたしも友人も英語が喋れたので、現地の人との会話には一切困らなかったのが本当に救いでした。

最初に出会ったタクシーの運ちゃんやカフェで出会った兄ちゃん、ホテルやお店のスタッフさんと話して情報を得られたからこそ備蓄や買い出し、お水の確保などができた。

緊急アナウンスやまわりの人の雑談も聞こえるので、これがまったくわからないなかだと本当に不安だと思います。

グアムは日本語が通じるイメージがあったけど、今は日本人旅行客はあまりおらず、まったく通じないので、語学力だけが頼りでした。勉強していてよかった…。

2.SNSで情報発信するの大事

思えば、わたしが1番Twitterを使っていたのは東日本大震災でした。

今回も「グアム」「Guam」で検索して情報を調べたり、同じく被災している日本人とコンタクトを取ったりと、Twitterが大活躍しました。

それによって、困っている人と現地で働いている日本人同士を繋げることができたり、情報交換ができたり、窮地を救ってもらえたりしたので、ピンチのときこそ、Twitterを活用していきたいと思いました。

また、海外のWi-Fiは場所によっては微弱、というのを知っていたので、旅行前にahamoにキャリアチェンジし、海外でデータ通信や通話ができるようにしておいたのもかなり大きかったです。

3.ミニマリストで良かった

これもたまたまですが、わたしも友人も、どんなに長期旅行でもリュック1つでどこでも行くタイプだったので、荷物が軽くて少ないのがラッキーでした。

ホテルを追い出されたときも、スーツケースでの移動はきっとしんどかったはずだし、エレベーターも止まっていたので階段の昇降もできなかったはず。

荷物が少ない=現地で洗濯をする前提で、洗濯袋や洗剤も持ってきていたので、ホテルでタオルが不足していても、手持ちのものを使うことができました。

4.前向き精神を忘れない

さすがに今はちょっと心も折れかけきましたが、こういうときって「不謹慎だから」と部屋に閉じこもりがちです。

でも、外に出てみると、ビールを飲みながらガーリックシュリンプをテイクアウトしてドンチャンやってるイケおじたちや、「おにぎり入荷したよ!」と声をかけてくれる店員さんや、チェアをビーチに持ち出してランチしているファミリーたちの姿があって。

グアムの土地柄なのかもしれませんが、みんな「台風が来たのはしゃーない!」という感じで、その人たちなりにポジティブに今を過ごそうとしているんだなぁと感じました。

そんなハッピームードが漂っていたからこそ、わたしも「せっかく晴れたし海に行くか!」とか、「やることないから本でも読むか!」とか、「カップラーメンめっちゃウマいな!」とか、前向きに過ごせているのだと思います。

昼ごはん代わりに見つけたアイス


そんなわけで、まだおうちには帰れていないのに、よく備忘録なんぞ書いたな…という感じですが、わたしは書いてストレスを発散するタイプなので、今めちゃめちゃ精神が落ち着きました。はぁ。絶対寝るぞ…

そして、情報やヘルプが必要な方…!わたしにできることは限られているかもしれませんが、リプやDMで教えてください。

引き続きまわりの皆さんと協力しながら、できる限り前向きに過ごしていきたいと思います。

グアムは素敵なところだよ!!!!

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