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今日という日が二度来ないように、同じ景色には二度と出会えない

ー日常の延長に、こんな景色が待っていて、
 ちょっと辛いことも我慢できるのかもしれないって思った。


いつもの服で、コーヒーグッズだけ持って、
「行ってみようか」という軽いノリで出発。

鳩吹公園から車でだいたい20分。くるくるまわる山道を進み、山頂も間近。
最後の関門かのように、雪の山道が続きはじめた。
引き返そうかとひるんだけれど
道幅は、車1台しかなくて、戻ることは断念。

気軽なノリに少し後悔しながら、滑るんじゃないかとドキドキして進む。

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なんとか、鳩吹山の山頂付近に到着。
里山あそびのグッズを持って、少しだけ山登り。
いつもの靴だから、雪に足をとられる。
だけど、それすら楽しみに変わる。

霜柱を踏む音、遠くに聞こえる沢の音。
木漏れ日、澄んだ空気、雲の移り変わり。
森のなかでは、枯れ草でも輝く時があるんだなって、ふと思ったり。

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山頂にも雪が残っていた。
パラグライダーを楽しむ人たちが、優雅に空を飛んでいる。

目線の先には、南アルプスが雪化粧。
眼下には、すぐ近くに広がる集落。

日常の延長でふらりと遊びにきたからか、
山登りをしようと身構えなかったからか、
ふと現れた雄大すぎる自然に圧倒された。

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小さな悩みも大きな悩みも、大げさじゃなくて、どうでもよくなる。

意図せず、自分と向き合う時間。
意識が自分の内にむいていく。

ーなぜだろう。
 ふと思い出して、噛み締めたのは、忘れていた大事な日々。

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今日来なければ、この日の自然の表情に出会えなかった。

日常と一緒、人間と一緒。
自然だって、毎日表情を変えている。

出かけられるくらいのちょうどの残雪、
朝気温が下がったからかなった透き通った空気、
雲を流す風の速度も、
当たり前かもしれないけど、
毎日同じ景色じゃないって気づかされた。

それだけじゃない。
どんな機嫌か、誰と来るのか、何をするのか。
その時の気分で選んでかけた音楽さえも。
そのどれか一つでも変わったら、今日と同じ気持ちは味わえない。

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自然に近い、日常の先の、里山あそび。
次は、どんな景色に出会えるだろう。
どんな気づきがあるだろう。

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