オリビア・ニュートンジョンさんと小林麻央さん
先日、オリビア・ニュートンジョンさんが乳がんのため亡くなりました。73歳。
わたしが乳がんと診断された2018年、いろいろ検索しまくって、乳がんになった有名人がいっぱいいることを知りました。
オリビア・ニュートンジョンさんも、そのうちの1人でした。子供のころ、金曜ロードショーで、ミュージカル映画「グリース」を見て以来、なんて可愛いの〜❤️歌声も素晴らしいし、と夢中になった覚えがあります。
しかし、検索する中で驚いたのはオリビア・ニュートンジョンさんの病歴でした。43歳で初発乳がんになり、21年後に再発、その後、25年後に骨転移。だいたい癌の統計は5年生存率、10年生存率でグラフが出てますけど、こんな病歴は統計に反映されないということなのかな、と思いました。でも、キャンディーズの田中好子さんも乳がんの手術から、19年目にして亡くなる、というのもありましたし、20年、30年というのは、乳がんだとそこまでのレアケースでもないのかな、とも思います。「乳がんて、そんな何年も何年もつきまとわれるのか」と驚きましたし、乳がんや前立腺癌に関しては、もうちょっと長い統計がないと、本当の実態はわからないのでは、と今も思っています。
しかし、こういう病歴を見るにつけ、思い出してしまうのは小林麻央さんのことです。あの、世にも有名な、麻央さんのブログのなかで、
「私は、10年後も20年後も30年後も生きていたいのだー!」と書いてあったのが忘れられないです。
麻央さんが亡くなる少し前の日記に、ウェディングデザイナーの桂由美さんから、麻央さんの娘、れいかちゃんに、真っ白な子供用のロングドレスをプレゼントされた話が出ていたのですが、考えれば考えるほど、「すごいプレゼントだな」、と胸を突かれました。桂由美さんは、もしかしたら、もう長く生きられないかもしれない麻央さんに、娘の花嫁姿を想像させるようなドレスをプレゼントしたかったのかな、と思ったからです。
オリビア・ニュートンジョンさんは、25年ぶりの再発がわかった2017年(68歳)、「もうすぐ娘の結婚式、それまでは死ねない」と言っていたのですが、その後5年も生きたわけなので、きっと娘さんの結婚式は見届けることができたのではないか、と思われます。
でも、オリビアニュートンジョンだって、麻央ちゃんみたいに、最初に手術しないで放置してたら、30年も生きてなかったんじゃないかな、と思うのです。
やはり、忌まわしきは癌放置療法。。オリビア・ニュートンジョンは、オペしようが薬物療法しようが、最後まで「乳がんが治らなかった」かもしれないけど、「娘の成長を見届けることができた」という意味では、麻央さんみたいな方からしたら、すごく「そうありたい」、と願うような、羨ましい存在だったと思うのです。
「本物の癌は手術しても治らないから、何やっても無駄」、という主張もありますけど、たとえ治らなかったとしても、オペしたことで、「5年で亡くなるところを30年生きた」なら、それは治るのと同じくらい、大変な意味があることだと思うのです。
「本物の癌は手術しても治らない」、というのは事実である、というのは認めた上で、やっぱり「標準治療で寿命は大きく変わる」、という事実もまた、放置療法を信じる方に伝えたい、と思ったりします。