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夢のかけらは心で育てて

昨日、あるお客様が来られました。

その方は同級生。

カフェを開業する2年ほど前に通っていた社会人向けのカフェ開業スクールでご一緒した方で、現在念願かなってカフェのオーナーになっています。


その社会人スクール、クラスメートが当初30人ほどいたのですが、

だんだん減って行って、卒業したのは20名ほどです。

私は半年通ってそこで卒業し、彼はもう半年通って卒業しました。


そのカフェスクールで私が参加しなかった後半の授業では、

経営や料理などの講義以前に、厳しい現実の話があり、

「カフェなんか食べて行けないからやめたほうがいい」と繰り返し言われたのだそうです。


その講師の話を聞くうちに「やっぱりやめたほうがいいのかな」と心が揺らいだ人も多く、

卒業生の中で実際にカフェを開業したのは4名しかいません。


せっかくカフェ開業を夢見て学校に入ったのに出鼻をくじかれたような感じですよね。


でも私も彼も「そりゃそうだよな」と思っています。

カフェの業態が経営的に難しいかどうかは別として、

誰かに「やめとけ」と言われたくらいでやめるのなら、はじめからやらないほうがいいと思っているからです。


でもその一方で、夢が砕かれたからと言って諦めてしまうのではなく、

砕かれたピースの一つは握りしめておいて欲しいなとも思います。


私が「カフェを開業したい」と思ったのは22歳の時で、でもそのときはどうしたら店が開業できるのかも分からず、喫茶の学校に行ったほうがいいのかと思うものの、大学を卒業して水物の商売を自分でやるからまた学校へ行くなどとは、厳しかった両親に言えるわけもなく、フツーに会社員になりました。


今思うと、私のその時の「カフェを開業したい」という思いは、両親が厳しいからという理由で諦められるほどのものだったということです。

そんな状態で仮にカフェを開業しても先は見えています。


でも私はそのときに抱いた「いつかはやりたい」という思いを心のなかで温め、ときにコロコロと転がるのを感じながら25年の月日を過ごしました。


できない理由を数えている間は夢を手繰り寄せることはできないけど、

夢の欠片を握ることは誰に迷惑がかかるものでもなく、その手を離すのも自由。

どんなに小さくなっても存在感を放つその欠片さえあれば

誰に何を言われても開業に踏み切る最初の一歩には十分です。


その時まで心で育てていて欲しいです。


いまむらみちよ


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