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「虹の谷とドラゴンのぼうけん」

1章:ティナとトムの発見
2章:フラッピーとの出会い
3章:虹の谷を救え!
4章:魔法使いの森へ
5章:友情の力で


むかしむかし、虹がかかる美しい谷に、小さな村がありました。この谷は「虹の谷」と呼ばれていて、カラフルな花が一年中咲き、青い空にはいつも鳥や蝶が飛び回り、子どもたちが楽しそうに走り回る場所でした。しかし、谷の上空には、時折ドラゴンが大きな翼を広げて飛んでいるのです。

そのドラゴンの名前は「フラッピー」。フラッピーは実はとっても心優しいドラゴンでした。大きなオレンジ色の翼と緑色の体を持ち、怖い顔に見えるけれど、本当は村のみんなを守る守護者だったのです。しかし、フラッピーはとても恥ずかしがり屋で、人前に出るのが苦手でした。だから、村の人々はフラッピーのことをよく知らず、「怖いドラゴンが谷をうろうろしている!」と思っていました。

1章:ティナとトムの発見

ある日のこと、谷の村に住む二人の子ども、ティナとトムは、川のそばで遊んでいました。ティナは明るいオレンジ色のリボンをつけた元気な女の子で、トムは弟で、少しおっちょこちょいだけど勇気ある男の子です。

その日は特別にきれいな虹が空にかかっていました。「虹の橋を渡れば、何か素敵なことが起こるかも!」とティナが言い出し、トムは「じゃあ、探検しよう!」と提案しました。

二人は虹を目指して歩き出し、やがて山のふもとにたどり着きました。すると、木々の間から大きな影が動いているのが見えました。トムが「もしかして、あれがドラゴン?」とささやくと、ティナは「こわくないわ。きっと友だちになれるはず!」と言って、影に向かって歩き出しました。

2章:フラッピーとの出会い

二人が近づくと、そこにはフラッピーがいました。彼は大きな翼を広げて、虹の光を眺めていました。フラッピーが二人に気づいて振り向くと、トムは一瞬びくっとしましたが、ティナはにっこり笑って「こんにちは!あなたが谷を守ってくれているんだよね?」と声をかけました。

フラッピーは驚いた表情を浮かべ、そして小さな声で「ええ…そうなんだ。でも、みんな僕を怖がってるから、あまり近づかないんだ」と答えました。

ティナは「そんなことないよ!私たちは怖くないし、あなたのこともっと知りたい!」と言いました。トムも「そうだよ!ドラゴンの友だちがいたら、すごくかっこいいじゃないか!」と興奮気味に言いました。

フラッピーは少し照れくさそうに笑い、「ありがとう。僕も友だちがほしいんだ」と言いました。

3章:虹の谷を救え!

その日から、ティナとトムはフラッピーと毎日のように遊ぶようになりました。フラッピーは大空を飛び回りながら、二人を乗せて虹の上を滑るように飛ぶこともありました。しかし、そんな楽しい日々が続く中、谷に大変なことが起こり始めました。

ある日、谷に強い風が吹き荒れ、雲がどんどん厚くなり、太陽が隠れてしまいました。谷の村に住む動物たちも不安そうに鳴き始め、花も元気を失ってしぼんでいきました。

ティナとトムは「このままじゃ、虹の谷が暗くなっちゃう!」と心配しました。フラッピーも「何か悪い魔法がかかっているみたいだ」と言いました。そこで、三人は協力して谷を救う方法を考え始めました。

4章:魔法使いの森へ

「谷を救うためには、虹の魔法を知っている『虹の魔法使い』に会いに行こう!」とティナが提案しました。その魔法使いは、遠くの山の奥深く、魔法の森に住んでいると言われていました。

フラッピーは二人を背中に乗せ、谷を飛び越えて魔法の森へと向かいました。森の中はとても暗く、木々が不気味に揺れていましたが、三人は勇気を振り絞って進んでいきました。

しばらくすると、小さな家が見えてきました。そこには、白い髭をたくわえた優しそうな魔法使いが住んでいました。魔法使いは三人の話を聞き、「この谷を救うには、勇気と友情の力が必要だ」と言いました。

5章:友情の力で

魔法使いから教わった通り、三人は力を合わせて魔法の呪文を唱えました。すると、虹の色がますます鮮やかに輝き始め、谷の空を覆っていた暗い雲が消え去りました。花々は再び元気を取り戻し、動物たちも喜んで跳ね回り、村は再び笑顔と光で満たされました。

村人たちはフラッピーが谷を守ってくれたことに気づき、「ありがとう、フラッピー!」と声をかけるようになりました。フラッピーもようやく自信を持ち、村の友だちともっと仲良くなり、毎日を楽しく過ごすことができました。

ティナとトムはフラッピーと一緒に、これからもたくさんの冒険を続けることを誓いました。

おわり

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