ニートンの大冒険
あるところに、のんびり屋で食べることが大好きな豚の「ニートン」が住んでいました。ニートンは、いつもおうちでゴロゴロしながらおやつを食べたり、絵本を読んだり、ゲームをしたりして過ごしていました。外の世界にはあまり興味がなく、毎日同じような生活を繰り返していました。
でも、ある日、ニートンの大好きなおやつ「ももいろマカロン」がなくなってしまいます!困ったニートンは、「どうしよう?外に行かないと買えないけど、外は怖いし…」と悩みました。
すると、窓の外から「ニートン、お外に出たら新しい楽しいことがいっぱい待ってるよ!」という声が聞こえてきました。声の主は、ニートンの友達、元気いっぱいの「チクチクハリネズミ」のハリィでした。ハリィはいつも元気で、色んな場所に冒険に出かけています。
「うーん…でも、外に出るのはちょっと不安だなあ」とニートンは言いました。すると、ハリィは「大丈夫!一緒に行けば怖くないよ!それに、外にはもっと美味しいおやつもあるかもしれないよ!」とニコニコしながら言います。
おやつという言葉に目を輝かせたニートンは、「じゃあ、ちょっとだけ冒険してみようかな」と決心しました。こうして、ニートンとハリィの小さな冒険が始まるのです。
第一の冒険:森の市場
ハリィとニートンは、まず森の中にある市場に向かいました。そこにはたくさんのお店が並んでいて、おいしい食べ物や可愛いおもちゃが売られていました。ニートンはあちこちのお店を見て回りながら、どんどん楽しくなってきました。
「これが外の世界か!すごい!」とニートンは興奮しました。そして、ふと目に留まったのは「虹色ドーナツ」という、とても美しいお菓子。「わあ、これも食べてみたい!」と思ったニートンは、早速買って食べてみることにしました。
「うーん!おいしい!」とニートンは大満足。ハリィも「でしょ!だから外の世界には楽しいことがいっぱいあるんだよ!」と笑いました。
第二の冒険:川の不思議な橋
次に二人が向かったのは、森の向こうにある大きな川。そこには「ふわふわブリッジ」と呼ばれる不思議な橋がありました。その橋は普通の橋とは違い、まるで雲の上を歩いているかのようにふわふわしていたのです。
ニートンは「うわぁ、落っこちそうだよ!」と少し怖がりましたが、ハリィが「大丈夫、しっかりと歩けば大丈夫だよ!」と言って手を引いてくれました。二人は一緒に橋を渡り、対岸の美しい花畑にたどり着きました。
その花畑には、いろんな色の花が咲き乱れ、風に吹かれてゆらゆらと揺れていました。ニートンはその光景に感動し、「こんな綺麗な場所があったなんて知らなかったよ」と言いました。
最後の冒険:ももいろマカロンの秘密
冒険の最後に二人が向かったのは、ニートンがどうしても欲しかった「ももいろマカロン」が売っているという、秘密のお店です。森の奥深くにあるそのお店は、小さな木のドアが目印で、中に入ると甘い香りが漂っていました。
「いらっしゃい!」とお店の奥から現れたのは、小さなウサギのパティシエ、モモンガさん。モモンガさんはニートンに「特別なマカロン」を手渡しました。「これはね、食べると心が元気になる魔法のマカロンなんだよ」とモモンガさんは微笑みました。
ニートンはそのマカロンを一口食べると、なんだか胸があたたかくなり、「あれ、今までおうちにいるのが一番だと思ってたけど、外の世界もこんなに楽しいんだ!」と気づきました。
帰り道と新しい日常
冒険を終えたニートンとハリィは、おうちに帰る途中でたくさんのお話をしました。ニートンは「外の世界にはまだまだ知らないことがたくさんあるんだね。これからはもっといろんな場所に行ってみようかな」と思いました。
家に着いたニートンは、ふかふかのソファに座りながら、今日の冒険を思い出しました。そして、これからもハリィと一緒に新しい冒険に出かけることを楽しみにしながら、ももいろマカロンをもう一口食べました。
おわり
絵本のメッセージ
このお話は、のんびり屋で内気なニートンが、友達のハリィと一緒に少しずつ外の世界に踏み出すことで、新しい発見をしていく物語です。親子で読んでいただくことで、「外に出て新しいことを経験する楽しさ」や「友達と一緒なら怖いことも乗り越えられる」という大切なメッセージを伝えられるでしょう。
読んでくれたみんなも、ニートンのように少しずつ冒険してみてね!
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