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すべてのファミコンキッズたちへ。Chip TanakaのDOMANI
ゲームサウンドは子どものころから日々親しんでいた音楽と言えます。
80年代に生まれたわたしにとってゲームはとても身近な存在。
弟とよく一緒に遊んでいました。
機械が発する音から「ピコピコサウンド」とも呼ばれるゲーム音楽。
当時の技術では同時に最大4音を鳴らすのが限界でした。
例えばメロディー部分でドミソのような和音の3つを使ってしまうと、残り一つは効果音のみ。
その昔ガラケーの着メロでも16和音〜128和音あったことを考えるとこれがいかに少ないかわかりますね。
そんな制約の中、試行錯誤されて生まれた音楽。
そのメロディーは驚くほどバラエティーに富んでいます。
そんなゲーム音楽を数多く生み出してきた作曲家の田中宏和さん。
手がけた音楽は枚挙にいとまがないほど。
マリオ、テトリスなど誰もが知っている有名ゲームもその代表作です。
![](https://assets.st-note.com/img/1639743312996-fYe4EZR9do.jpg?width=1200)
田中宏和さんはChip Tanaka名義でこれまで2枚のアルバムをリリースしています。
そして待望の新アルバムDOMANIが11月に発売されました。
DOMANI=イタリア語で「明日」と名付けられたこちらのアルバム。
その名の通り明日への期待、希望を感じさせる前向きな曲がたくさん詰まっています。
サボテンが旅をするイメージをもとに作られた曲はどれもポップでポジティブな雰囲気。
ファミコンの懐かしさを呼び起こすサウンドも随所に散りばめられていて楽しいです。
毎日が全部新しいものだらけだった子供時代。
知らないことに臆せず、ぐんぐん進んでいく勇敢さを誰もが持っていた。
そんなことを思い起こさせてくれる音楽です。
全編通してきくとまるで旅をしているように目の前の景色が変わっていきます。「このアルバムの曲を使ったゲームがしてみたいな」
と思わずにはいられないほど。
全14曲を聴き終わるとまるで14ステージをクリアしたような気分になります。
全クリ!
ファミコンのゲーム音楽はいわば機械音の集合体です。
それなのに不思議とどこかあたたかい気持ちになる。
子供のころみんなで家に集まって交代でゲームした。
そんな楽しい思い出にBGMが流れている。
こころの奥にきっとある懐かしい風景がきっと蘇ります。
Chip Tanakaのアルバムを聴くと思うのです。
子供のころ夢中になったきらめきは大人になっても変わらず自分をワクワクさせてくれるものなのだと。