おじさんは、若い世代の音楽にアンテナを張れているか。
こちらの続きです ⇒ これからの世代の音楽趣味の入口
積極的に音楽を探求していない若い世代は、アニメやゲームを入口に音楽を知るのではないか。そうなると、アニメやゲームに興味がない世代は、その部分での音楽潮流が全然見えてないんじゃないか。
そう思ってきました。薄々気がついてましたが、向き合いたくない現実に踏み込んでしまいました。
音楽が好きなので、次のムーブメントになる楽曲は理解していたいと思っていました。ですが、見えないところで流れている音楽は、自分のところに届きません。届かないうちに、知らないところで大ヒットしていたりします。
例えばヒプノシスマイク。
2018年の12月まで、何も把握できていませんでした。
アニメかー、と思ったら、アニメでもなかった。声優による2.5次元の演劇でもなかった。え?どういうこと?なかなか理解できませんでした。
まあ、詳しく概要を聞いて、「これは発明だ」と思いましたが。
こういうことが、頻繁に起きてるんじゃないかと思います。
これ、ご年配の世代が、「ギターがギャンギャン鳴ってて、若者たちの音楽はうるさい!わからん!」って言ってたのとは違います。
曲を聞けば音楽性は理解できるんです。好き・嫌いの話ではないですよ。理解できる・できないの話。
でも、耳に届いてこないんじゃ、理解も何もないんです。
これはよく言われておりますが、「インターネットはマスメディアではない。世代、クラスタが分断化され、その範囲内で閉じているメディアになっているから。」だと思います。
おじいさん達が聴いていた演歌は、子供だったこと、若かったころの自分の耳にも届いていました。ラジオやテレビなどの、マスメディアで流れていました。
積極的に聴きたいとは思いませんが、八代亜紀とか石川さゆりとか聴くと、いい曲だなってことは理解できているわけです。しかし、おじさんになった今も音楽の好みはあまり変らず、やっぱり演歌を聴いてないのですのですが。
演歌を例にしましたが、世代によって聴かれている音楽があり、世代が変わるごとにその音楽ジャンルが消えてしまうのではないか、と前のnoteに書きました。
アニメ、ゲームなどのビジュアルを伴った音楽が主流になっていくと、ビジュアルを伴わない音楽は消えていくのではないか。そんな懸念を最近感じてます。
古い世代が聴いていた音楽は消えていく。
ビジュアルを伴わない音楽は消えていく。
スマホで音楽を聴いている光景を見ると、やっぱり消えちゃうんじゃないかな、って思います。それぐらいの変化を感じます。
そう。それです。
スマホ。
マスメディアではなく、自分で選んだコンテンツだけを見るパーソナルメディア、スマホ。無限に自分が選んだコンテンツを深堀りして、深度だけがあがっていく、スマホ。ほんの僅かなスキマ時間でも、他の情報が入ってくる余地もなく、ひたすらスマホ。
物心ついたときからスマホがあった世代と、小学校高学年でラジカセに衝撃を受けた世代では、もう感覚が全然違うでしょう。そりゃアンテナに引っかかりません。
FMアンテナと4Gでは、無理もない話なのかもしれません。もうすぐ5Gも来るのだし、益々アンテナに引っかからなくなってしまいそう。
(多分、続く)