天邪鬼
常にモヤモヤしてる。そうでなければこんなところに夜な夜な文章をあげたりはしないのだけれど。
「店員さん」と会話するのが、意外と嫌いではない。僕を知っている人からすると、僕は「店員に喋りかけられたくないタイプ」だと思うが、実のところそうでもないのだ。
楽器屋に行けば色々と雑談をするし、家電量販店に行けば、あれこれと質問をしたりする。それらはある程度趣味や普段使っているものだからという事もあるが、進んで話しかけたりもする。
ただ、自分で話しかけておいて言うのもなんだが、上手くいかない時も多々ある。
こっちが色々と質問しているのに、ただyes/noだけで返されると少し寂しい。出来ることなら僕は彼らのオタク魂から出るトークが聞きたかったりもする。
ただ、それももしかしたら彼らなりの配慮なのかもしれないし…と溜飲を下げる。
楽器屋などでは、段々と「どうせこいつ買わないだろ」と思っているのか、話を終わらせようとしてきたりもする。
個人的にはそういうのは少しムカつくので変に質問責めにしてみたりもするが、暖簾に腕押しで僕が退散することが多い。まあ、買わないんですけど。
逆に、セールストークには強い。「これめちゃくちゃ良くて!ほら!これ!すごくないですか!?」みたいにこられた場合は一瞬でATフィールドを展開するので、基本的に買わない方向になる。
だから、渡された紙とかもあえて穴が開くほど見つめてやって、結局買わないで帰る。ばあちゃんがスマホのプランに「レクチャー代」とかいう訳の分からないものを入れられてからと言うもの、そういう類のトークは基本的に信用してない。常に「騙されまい」として話半分に聞いていたりもする。
そういう気持ちでいると、買いたかったものも「なんだこいつ!売りつけようとしやがって!いらねえよこんなもん!」となり、無駄なものを買わなくて済む。
ただ、そうすると今度は「引くタイプのセールス」に弱い。「これもいいですけどね〜まあお値段もありますし。お客さんの好みですかね〜」と、別に高い方を売りつけようともしてこない場合には、僕は強く出られない。
「なんだこんなもん!買ってやるか!」という気持ちにならないのだ。「別に買ってくれなくても困んないっすけどねー」ぐらいでこられると、「なんだこのヤロー!チクショー買ってやるよ!」となってしまう。だから逆にまんまと買わされてしまったりする。
簡単に言えば天邪鬼なのだ。
「明日早いんで帰ります」って言った時には、二度か三度
「いやいや、いけるって!大丈夫!」
「いや、マジで無理ですって」
のラリーを続けたくなってしまう。
それはそれでめんどくさいと思っているクセに、逆に引き止められないとちょっとアレ、だ。
天邪鬼。なんてめんどくさいのだろうと自分でも思うが、しょうがないなとも思う。
でも「天邪鬼だもんね」と言われたら全力で否定する。なぜなら、天邪鬼だから。