カイシャクしてくれ

モノを作っていると、よく直面することがある。完成した作品に対する自己評価と、他人(消費者、読者、聴衆など)からの評価の乖離だ。

いい意味でも悪い意味でも、自分が思っている(もしくは思っていた)ようにはいかない。
何かを発表、文字通りリリースした時点でそれはもう僕の手を離れて受け手のものになる。
自分が1番いいと思っているものが必ずしもそうでないことは多分にあるし、反対に自分の中で特に強い思いがないものでも人によっては大事に思われたりする。

そういう意味で、僕は自分の作品の解釈を完全に丸投げしている。あえて考える余地を与えてどうこうと言うよりは、ただ投げたものを好きなように受け取って欲しいと思っている。
たとえば僕の書いた曲の歌詞に明確なモデルなどいなくても、受け手個々人が勝手に誰かのことを想像してくれても構わない。

だからと言って、僕は勝手にジャッジされることは好きではない。勝手に思ってる分には構わないし、自由だ。同時に、僕が「それは違う」と思うのも自由。
解釈など対して高尚なものでもない。
ゴッホの絵を見て「なんか好き」と思うくらいのもので構わないと僕は思う。

つまるところ勝手にしてほしいのだ。好きなように受け取って、好きなように泣いて、好きなように笑ってくれればいい。
そうしてくれることが僕の作品にとどめをさす。

最後の介錯はみんなに任せるよ。

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