「ながら」

「ながらスマホ」はかなり悪者にされている。事実危険であるし、せっかく目の前に友達がいるのにずっと画面に齧り付かれると少し寂しい。
しかし、それがどうにもやめられず、仕方なく半強制的に「ながら封じ」をしている。

とか言いながら、この文章は風呂に入り「ながら」書いている。マルチタスキングなんて全然できないクセに、やけに何かをしながらスマホをいじっている。

パソコンを開いている時はもっとひどい。YouTubeを観ながらTwitterを開いていて、2画面を交互に見ながら情報を貪っている。本当はこんな事はやめてしまいたくて仕方がない。

だから、何か一つの事をしたい時には「ながら状態」を作る。
本を読む時は、「電車に乗りながら」「タバコを吸いながら」「喫茶店のガヤガヤを少し耳にしながら」をしないと、どうにも落ち着かない。
これが曲を聴きながらだと本に集中できないから困ったものだ。

逆に、「ながら」を封じるために他の策を講じる事もある。代表的なものが映画館だ。
家で映画を観ていると、自分の意志が弱いせいもあってスマホを手にしたくなってしまうし、登場人物がタバコに火をつけると、中々我慢するのは難しい。
その点、映画館の座席にいれば「ながら」をする事は難しくなる。集中して観たい映画は、映画館へ行く。

そういえば、僕がやっていたギターボーカルというパートも、「ギターを弾きながら歌う」或いは「歌いながらギターを弾く」という「ながらパート」だった。
歌だけだと手持ち無沙汰で、ギターだけだとなんかちょっと寂しい。

ま、いいんじゃない?「ながら」ばかりも悪くないよ。
そんな事を考えながら今日も眠ろう。

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