![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170053404/rectangle_large_type_2_ff2cc71c14d98367033c4d2f363157b4.jpg?width=1200)
美しい人。
土門蘭さんと寺田マユミさんの絵と短歌展「100年後の7年後」トークイベントに参加するため、横浜から京都へ旅をした。
ここ数年は、SNSに書きたいことも伝えたいこともほぼなく、自分が書く意味も正直、わからなかった。
心をこめられないことはしないと決めていた。
だからそこにあえてエネルギーを注がないこと、とにかく日々の小さな日常をたんたんと生きること、リアルで実際に会って関わっている人間関係を大切にすることに焦点をあてていた。よそ見をしない。目の前の今ここに集中して過ごしていた。
黙ること、ノイズレスであること。
余白、ゆとりを持つこと。
ときを待つこと。
調整を繰り返し、変化し続けたその先に自分が好きな自分で在るということ。
わたしにとっての必要なことを精査し、削ぎ落とし、本質とは何か?感覚、直感を信じ五感を使って磨いていく過程で、自分がどんどんクリアに研ぎ澄まされていく感覚が清々しかった。(まわりの人からもそう見えると伝えてもらうこともあって、本来の自分に還ってきていると体感した。感謝。)
そんな中、今日、ほんとうにひさしぶりに「書きたい」とおもった。たった一人の人に伝えたいとおもった。
短歌なのか、詩なのか、作品と言っていいものか。
書いた。
あおのダイヤ
太陽みたい
ちかづくと
泣きそうになる
透明の炎を
マガザンキョウトさんで展示を見ているときに、
ドアがあいて、「こんにちは」と紺色のコートに包まれた土門さんを初めて拝見して感じた一瞬の感情を切り取った。
土門さんは、宇宙と地球を言葉でつなぐ氷の柱のように。
頭の先から足のつま先まで、あたたかいお湯が流れて氷を溶かしながら、氷とあそびながら、時にそこに在るものをそのままに、対話して水が形を変えるように生きているように見えた。
強さと冷静さと根底にはギラギラの太陽のような情熱と明るさ。心の奥深いところが、震えた。
かっこいいという言葉はこういうときに使うんだと思う。
(かっこいいですね、とご本人を前に思わず口にしてしまい自分のセンスよ、と後から猛省するも透き通った笑顔で丁寧にお話してくださった。)
品と知性あふれる姿が美しかった。
どっしりとした魂の軸が内側から発光していた。
あ、自分を信じているんだ、と思った。
土門さんは、洗練された大人とどこかあどけないこどもの両方の光を内包した素敵な方でした。
わたしにとっての、「ほんとうのこと」がひさしぶりに書けて、素直にうれしい。(ちょっとなんだか照れてしまうけれども)
その一瞬の感情を、高まりをトリミングして短い形にすることの楽しさも教えてもらった。
そして、わたしは誰か知らない広い世界の人たちに何かを伝えたいのではなく、たった一人の人に、伝えたいときに書きたくなるのだと。
そんな新しい発見の旅でした。
実際にお会いできて、たくさんの美しい言霊とその熱量、生きる喜びをもらい、本当にありがとうございました。
イベントのときの、太陽がめいっぱい注ぐやわらかな空間で土門さん、寺田さん、いろんな場所からこの日を楽しみに来たみなさんと豊かな時間を過ごせたことも忘れません。
またお会いできる日を楽しみにしています。
それぞれの地球で、生きていく。