TechCrunch Tokyo 2018参加してきました(2)TOYOTAの投資ブレーンに聞くモビリティの未来メモ
Toyota AI Ventures
ファンディング マネージング ディレクター
Jim Adlerさん
2017年7月に設立されたトヨタグループのベンチャーキャピタル人工知能、ロボティクス、自動運転・モビリティサービス、データ・クラウド技術の4分野における有望なスタートアップを発掘し投資する
■どういったスタートアップに投資しているか
昨年ファンドを設立して、12のスタートアップに投資している。
例えば、アプリケーションサービス、データ・クラウド、自動化技術、エアタクシーマッピングローカリゼーション、データサイエンス分野などに投資した。
■エアタクシーへの投資は車のトヨタとしてはどういう意図があるのか
トヨタはモビリティの会社であると思っている。車だけに拘らない形で投資を行なっている
■投資基準について
何故ここに投資するのかに関しては、VCと同じような視点で判断していると思う。シードなどアーリーステージの会社への投資なので、チームのカルチャーやその価値を見ている。アドバイザーからのアドバイスを真摯に受け止めて、またチャレンジする勇気。
シャワーを浴びている時も、ご飯を食べている時も常にビジネスの成功を考えていなければならない。
■注目テクノロジー
予測機能、ロボティクス、AIはまだ始まったばかり。予測と実行に分けるとするとまだ実行までAIは到達していない。
また、車もソーシャルだと思っている、人と同じである。
運転している時の、対向車にいる人の気持ち、子供、母親などそれぞれ違う、また車社会にもルールがある、そういったことを加味して、その内容をシステムに入れること。予測技術が重要となるだろう。
どういうテクノロジーが必要か。上記のことを行うためにイノベーションが必要である。スタートアップと共に市場の反応、本当に価値があるかを一緒に見て行きたいと思う。そういった活動をサポート、例えばパッケージ化などをサポートできるかが重要だ。
■自動運転の安全性について
今でも自動車事故で人がなくなっているが、人と機械に対する許容範囲やバランスなど社会が答えを出していかなくてはならない。
■設立から1年経過したがどういう状況か
すぐにエグジットを目指しているわけではないが、非常に良い形で進んでいると思っている。
スタートアップコミュニティに入っていっていることも実感としてある。
我々としては、良い投資家になって行きたい。
トヨタのリーダーシップ、アセット、例えば、生産や安全性や車メーカとしてのノウハウや顧客ベースなどを活用し、スタートアップを支えて行きたい。起業家を第一に考えて行きたいと思う。
■最後に起業家に対して
市場を注意深く選ぶこと、競合を恐れないこと、それよりも
正しい文化やチームを作って欲しい。
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