#48 写真家古沢さん
古沢さんは自称「準プロ写真家」だという。御殿場登山道新五合目鳥居付近に時折出没する。準プロの写真家というだけあって、彼の撮影する写真は見事な出来栄えだ。軽自動車のワンボックスカーにプリンターを積み込み、撮影後30分ほどでプリントアウトもできるという。彼は神出鬼没だ。いつ現れて、いつ消えるのかまったくわからない。ただ、富士山頂が見えそうな時によく現れる。彼も富士山を愛しているのだろう。彼のカメラは、われわれのテントの横に据え付けられ鳥居方向を睨んでいる。鳥居越しに山頂が撮影できる好ポジションなのだ。右手にある駐車場の好ポジションはハンディカメラを使っている。被写体はもっぱら富士山のようだが、時折登山者にも声をかけている。彼の眼鏡にかなった登山者は幸運だ。30分ほど待てば、鮮やかな記念写真が手に入るのだ。しかも無償なのだ。ただ、彼の眼鏡にかなうのは、どうも女性だけ。しかも笑顔の素敵な人に限定されているようだ。
やはり「富士山には、笑顔が似合う」のだ