インフルエンサー主婦と、クッキー配りの青年【毎週ショートショートnote】
先日、Googleで「みくまゆたん」を検索したら、トップに表示されたのがnoteのプロフィールでした。
なんと驚くことに、そのアイコンが……
私のアイコンが、日々木さんになっていました。
私のnoteには、ちょいちょい日々木さんが登場します。今年だと、オフ会もありましたし。
もしかすると、とうとうGoogleが「みくまゆたん」を日々木さんと認識し始めたのかもしれません。
このままの流れが進むと、そのうち私のnote、海沿いで腕立て伏せ、二重跳び始めちゃうかも?
今日は、この出来事をベースに「ショートショート」を投稿します。
↓本文はここから
45歳になった。
結婚して子宝にも恵まれ、やりたい仕事にもつく。noteのフォロワーも840人以上。将来への不安は、それなりにあるけど。考えたところで、どうにもならないので諦めた。
街を1人、とぼとぼと歩く。きらきらと瞬くイルミネーションに、浮足立つカップルの姿が眩しい。
「クッキーいりませんか?」
俯いて歩いていると、すらりとした背丈の男性が、私の前へクッキーを差し出す。クッキーに描かれた表情は、屈託のない笑顔だ。
「なんですか?これ」
「ジンジャークッキーイブっていいます。食べると願いが叶うみたいです」
へえ。願いかぁ。強いていうなら、若さが欲しいかも。そう、目の前にいる青年のように。
クッキーをぱくりと食べる。不思議と、さっきの青年からパワーを授かった気がした。
noteから「スキが届いた」という通知を受け取る。チェックをすると、アイコンがさっき顔を見たばかりの青年になっている。
慌てて、ショーウィンドウを見る。そこには、先程出会ったばかりの青年が、呆然と立ち尽くしていた。
【完】
(438文字)
たらはかにさんの「毎週ショートショートnote」に参加しています。久しぶりの参加です。
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