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”他者に与える喜び”から3年続いた息子の地域ボランティア
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今日は、NVCについて
ちょっぴり詳しくなれる記事
テーマ:「子どもに何かさせるのは無理?」
先日、息子が3年間のボランティア活動に終止符を打ちました。
我が家の近所の福祉施設では毎週日曜日、地元の人向けの手作り弁当を70食販売しています。
しかも作っているのは全員、これまた地元のボランティアさんたち。
息子はそこに中1の途中から参加していて、「今日で最後にする」とのことだったんです。
ボランティアのきっかけは3年前、私がお弁当を買いに行ったこと。
するとそこに、息子が0歳児の時からお世話になっていた児童館の職員、Mさんがいて。
今はその福祉施設で正社員をしているというMさんに頼まれ、私は1回だけ、お弁当作りの料理長(!)をすることに。
でも、アウェイな場所で70食の料理長をするなんて…ド緊張。
そこで私、息子に頼みました。
「お母さんすごい緊張してて。あなたがいてくれたら緊張がほぐれて頑張れるし、Mさんもいるから一緒にやらない?」
そして一緒に参加してくれた息子は、帰りにMさんに誘われます。
「実は、子どもボランティアスタッフも募集しててね。〇〇くんが来週から来てくれたら助かるなあ」
そこから月に4回、息子のボランティア活動がスタートしました。
(私は疲れすぎてそれから行ってません笑)
流石に受験シーズンは少しお休みしてましたが、すごいことですよね。
午前中3時間ほどつぶれるのに、「俺がいないと皆困るから」と出かけていく。
作るだけでなく、お弁当を買いに来れない年配の方のために徒歩でお弁当を届けたり。
若手で男の子ということで、めちゃくちゃ重宝されていたようです。
*
ところで、NVCを提唱した故マーシャル博士の体験記に、こんなエピソードがあります。
私の息子は、雪の日、通りの角にある重度障害の女性の家に駆けつけるような子でした。
その彼女は歩けないものの、車の運転はできます。
ところが、雪で敷地内の私道が埋もれてしまうと車が出せません。
すると私の息子は出かけていき、雪かきをするのです。
ゆうに1時間をかけ、誰がやったかを女性に話さず、お金を要求することもありませんでした。
我が家にも雪かきの必要なちょっとした私道があるというのに、私は息子に雪かきをさせることができませんでした。
それなのに、なぜ隣人のためにはやってあげるのでしょう?
答えは明らかでした。
隣人のための雪かきは「他者に与える喜び」という神聖なエネルギーから行動することができたのです。
ですが、NVCを実践する以前の私が息子にやっていたのは、支配構造の中で仕事を押し付けることでした。
私は「仕事(家事)をお前に引き受けてほしい」と言ったのですが、それはリクエストではなく強要でした。
なぜなら、私は「子供なら家事を手伝うのが当然だ」と考えていたのです。
だから、息子が家事をすることで私のどんなニーズが満たされるのか?を伝えてはいませんでした。
私が言っていたのは「息子が何をしなければならないのか」ということでした。(「これはお前の仕事だよ、パパはお前に手伝ってほしい」と和らげた表現を使ってはいましたが。)
※分かりやすいよう私が部分的に要約しています
いかがでしょうか。
マーシャル博士も、NVCを実践する前はこんな時代があったんですよね。
*
もし私が息子に、「みんなのためにボランティアしたら」とか、「お母さんも作るんだし、あなたもやってよ」と言ってたら…
息子は自分からやろうとはせず、ボランティア活動は無かったかも知れません。
そして私も、お弁当作りが終わるといつも息子にカルピスやココアをくれたボランティアさんたちにお菓子を焼いて持っていき、最後のお礼を伝えて来ました。
息子の挑戦と成長、貢献のニーズに心からの拍手を込めて。
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