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まだ子どもなんだから大したことないでしょ、という謎のきめつけ。
こんばんは。コミュニケーション専門家/MIKUです。
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日常で活かせるNVC
特別なものと思われがちなNVCですが、実は…
私たちのすぐそばにあったり、暮らしに今すぐ活かせるものなんです。
そんな身近なNVCを今日はご紹介。
テーマはこちら
「感じることに、大人も子どももない」
お正月の3日間。
私は、息子におすすめされた小説を読んでいました。
(まだ読み切ってませんが…)
こちらの本です。
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「かがみの孤城」 辻村 深月
主人公は、不登校の中学生の女の子。
ある日突然少女の部屋の鏡が光り始め、城のような建物に繋がる。
そこで、似たような境遇の7人の子供達と出会う。
なぜこの7人が、なぜこの場所に。
すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
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序盤から、主人公の繊細な心の描写に引き込まれます。
「お母さんがこっちを見ないけど、がっかりしてるのが伝わってくる」
「お母さんはこのお弁当を、私が心の教室で食べるのを期待して作ったんだろうな」
「昼間、子供を公園に連れだすお母さんたちが通るから私はカーテンを閉じている。外から聞こえるその声は、学校に行かない私を責めてる気がする」
「この人たちは、私にいつまでもあの頃のような子供でいてもらいたいんだろうか」
(だいぶ省略しています)
でも主人公はそれを誰に話すでもなく、言葉にするでもなく心にしまっているわけです。
聞かれることもないし、あえて言葉にしようとも思わないから。
この小説を書いているのはもちろん大人だけど、子どもだって実際はこんなにもいろんなことを考えているわけです。
そして私がそう思う理由は、私自身もそういう子供だったから。
私は学校こそなんとか行っていたけど、それでも本当は学校の空気に馴染めず家族の関係性も息苦しくて。
私の父は、自分の思い通りにならないことがあるとすぐ家族に不満をぶつける人でした。
父が中心の、我が家の暗黙のルール。
朝の第一声は「おはよう」以外は言ってはならないし、逆に言われたらどんな状況であっても必ず返さなければいけない。
(一言目に「あれー」「そうだ」など言おうものなら、その日は一日中空気が凍りつく)
母は、父が食卓についたら毎日コーヒーと同じメーカーのパン(ヤマザキのダブルソフトのみ)を、1分以内に焼きたての状態で提供しなくてはならない。(焼きたてでないとマーガリンが溶けないから、らしい)
休みの日は父が起きるまでは静かに過ごさないといけない、などなど。
普段から家族みんなが父の顔色を伺うように過ごしていて。
次第に私の5歳上の兄は反抗期になり、父と毎日怒鳴り合いを繰り返しました。
当時の私は「偉そうなお父さんてムカつく」しか自覚していなかったけど、今思えば、黙って父の言いなりになっている母にもうんざりしていたし、攻撃的な形でしか父と対話できない兄に「いつまでそんなことをしてるのか」と呆れていました。
でもそれらは言葉にする機会はなく、別に言いたいわけでもなく。
心の中にそっと消化不良のまま溜め込んでいました。
そして当時の家族への私のニーズは、今思えば、
「心地よさ」
「コミュニケーション」
「平等」
「配慮・気遣い」
だったんじゃないかな。
そして感情は、
「うんざりした」
「自己防衛的な自分を守る」
「無力な」
「落ち着かない」
があったと思うのです。
子供というものは、あえて言わないだけで周りをとてもよく見ているし、実は複雑なことを考えているのだと、私は思っています。
でも親になった私はそれをつい忘れ、息子に対して「ちゃんと言わないとわかんないでしょ!?」とか「子供なんだから大人ほどの悩みはないでしょ」と無意識に思っていました。
本当は、子供だろうと大人だろうと感じることや思うことは同じくらいあって、重みは平等なんですよね。
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ーまとめー
NVCでも、感情やニーズは、子供も大人も関係ありません。
本来、心で感じることはみんな平等に大事なもの。
改めて、そんなことを思ったお正月でした。
<不登校のお子さんの将来が不安なお母さんへ>
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