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「叱られる」のは今だけの特権、と言う先生。
先日、息子がもらってきた学年だより。
そこに書いてあった先生の文章がとても興味深かったので、息子と一緒に探求してみました。
まずは、先生の書いた文章を抜粋。
「叱られる」のは今だけの特権。
「怒る」と「叱る」は違います。
一番の違いは「相手のために言ってくれているかどうか」です。
怒っている人は、ただ自分のために怒り、叱ってくれる人は相手のために叱ります。
叱ってくれる人がいることは、ありがたいことだと思います。
叱られて気分が良い人は少ないと思いますが、叱る人も同じ気持ちだと思います。
(省略)
意味のない自己頭示欲や思いあがりは捨てた方がいいと思います。
最終的に成功するのは謙虚に学べる人だと思います。
まず、息子はこれを読んで
驚いた
怖い
混乱
という感情を味わったそう。
そして
・「これからは叱られてもありがたく受け取れよ」という圧を感じたこと
・今後、生徒が先生に対して言いたいことがあったら「怒る」じゃなくて「叱る」をしたら、先生はありがたく受け取るのか?という疑問が湧いてきたこと
・保護者の人たちはこれを読んで、どんな気持ちになるんだろう?と好奇心があること
をシェアしてくれました。
私はというと…まずは息子と全く同じ感情。
驚いた
怖い
混乱
そして、
・「自己頭示欲や思いあがり」って何を指してるんだろう?という好奇心が湧いてきたこと
・先生も上司に叱られた時、「ありがたい」と受け取れるのかな?という疑問が湧いてきたこと
・「子供がちっとも勉強しない」と嘆いてる保護者の中には、これを読んで「先生よく言った!私は子どものためを思って言ってるのよ!」と喜ぶ人もいるかもしれない、と想像したこと
を息子にシェアしてみました。
そして、こんなことも考えてみました。
よく「言われているうちが華」とか「怒られるうちが華」っていう言葉があるけど、先生はこのことを言いたいのかな?と。
そしてここで、NVCの観点からみてみると…
「怒る」も「叱る」もほぼ同じ意味を持つかなあと思います。
そして、「言われているうちが華」とか「怒られるうちが華」もあんまり関係なさそう、と思います。
たとえば我が家で言うと、息子が部屋にゴミを置きっぱなしにするんですね。お菓子を食べた後とか、飲み終わったペットボトルとか。
それで私も、昔は「怒る」も「叱る」もめちゃくちゃしました。
でも今は、「怒る」も「叱る」もしません。
それは、諦めたからでもありません。受け入れたからでもありません。
もちろん、息子がいい子になったからでもありません。
なぜかというと私が「怒る」と「叱る」以外の方法を見つけたから、です。
そしてその方法とは、「もうちょっと対話をしてみる」こと。
ただそれだけなんですが、「ゴミを片付けて欲しいんだけど、それって難しかったり、やらない理由が何かあるの?」と聞いたんです。
そしたら息子は、「プラとペットボトルはゴミ箱が近くにないからつい置いたままにしちゃう」と。
確かに、燃えるゴミは部屋にゴミ箱があるのでちゃんと捨ててるんです。
でもそれ以外のゴミはキッチンまで行かなきゃいけなくて、それでつい忘れちゃうと。
言われてみれば、確かに動線が不便でした。
私たち大人も、不便な動線ってなかなかストレスになりますよね。
息子もゴミ箱さえあれば、捨てるんだろうなと。
キッチンにしか用意してないのは、私の希望でもあるので…
そこでお互い話をして、
・息子はできる限り捨てるように意識する
・私も気づいたら代わりに捨てる
これだけで解決だね、となりました。
それに、息子が「燃えるゴミはちゃんと捨ててた」ということに気づけたのも、私にとってはすごくプラスでした。
怒るも叱るも要らなかった。
だから「相手のために言ってるかどうか」は実はあんまり関係なくて、そもそも怒るや叱る以外の手段を選んだらいいんじゃないかな、と思っています。
叱られた方も叱る人も気分が良くないなら、余計に。
あとは息子の言うように「これからは叱られてもありがたく受け取れよ」という圧が、無意識に先生の中に無いといいのですが…
なんか怖いなあ、と感じた息子や私の感情は、残念ながらやはり残ったままということですね。
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