重度のうつ病診断を受けた人間が残していたメモ。
赤い薔薇の現実朝、起きると窓ガラスに真っ赤な薔薇が突き刺さっていた。
夢だろうか。
眠たい目をもう一度開けてみると、
ご覧の通り、奇妙な現実だった。
だからといって私は薔薇に触れたいと思うような勇敢な主人公ではない。
ただの鬱病患者だ。
診断は二週間前。
どうにも私の様子がおかしいと職場内で噂話をされるほど、私は私でなくなっていたようだ。
医者から即日休職の診断書を貰い、
私はこうして今日もベッドから起き上がれないでいる。
仕事に復帰することはもうないだろう。
ぼんやりと