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先週のあたまんなか

ここ1週間は北海道を車で旅しながら、米中間選挙とCPIを横目に、完全様子見で新規トレードは何もせず。1週間の備忘録まとめ。

米中間選挙:
下院は予想通り共和党がリード、上院はかなり接戦だったけど、swing stateのアリゾナ州、ネバダ州で民主党が勝利して民主党が過半数を獲得。ねじれ議会。
意外だったのはトランプ氏が推していた候補が奮わなかったこと。本人は2024年の大統領選に返り咲く気満々だけど、共和党内での支持が得られるのか、不透明になってきた。”頭脳を持ち合わせたトランプ”と言われているフロリダ州のデサンティス知事(共和党)が圧勝したことで、共和党候補はこちらになる可能性が上昇か。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-13/RL9LCYT0AFB401

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN114M90R11C22A1000000

米国CPI: https://www.bls.gov/news.release/pdf/cpi.pdf

10月のCPIは前年同月比7.7%上昇。市場予想の7.9%。
エネルギーと食品を除いたコアCPIは前年同月比は6.3%上昇、市場予想6.5%。
中古車・トラック価格は2.4%急落。
シェルター価格は前月比0.8%上昇と9月の0.7%上昇を上回る水準、月間では史上最も高い上昇率。家賃は若干鈍化したのがサプライズ。
供給制約の改善で物品系は下落、サービス価格は上昇基調。シェルター価格は半年以上のラグがあるので、今後も注目。(イエレン氏は今後も上昇基調続くと警告)
マーケットの反応は好感、リスクオンで株高、10年物国債利回りが急低下(価格は急上昇)し、一時3.8%台、ドル売り。特に円ポジションが膨らんでいたことを象徴するように円は他の通貨よりも上昇。

現在のFOMC利上げ織り込み

個人的感想は相変わらず市場よりも悲観的(というか中長期目線):利上げ減速とはいえ利上げ基調はまだ変わらない、目標インフレ率2%までにはほど遠い、ターミナルレートは上昇する可能性、今後のエネルギー価格の動向によりインフレ再燃懸念もあり得る、インフレ期待は上昇中(インフレマインドが定着してしまう懸念)、金利市場でも逆イールドは相変わらず(リセッションを示唆)→2023年3月以降に織り込まれている利上げ停止の最悪のシナリオはインフレ高止まりの中リセッション悪化が背景となり得るなど

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-11/RL6V2GDWRGG101?srnd=cojp-v2

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-11/RL6RWPDWLU6801?srnd=cojp-v2


FTX破綻:チャプター11適用申請。顧客資産で運用会社に貸付けできたとか、抱える負債に対して流動資産が1割程度のみとか、伝統的金融機関出身の人から見るとそんなことしていいの?と驚き。一方コインベースCEO曰く、全ての取引所がこんな杜撰な運営体制ではないとコメント。特にコインベースは上場していて監査も受けてるのできちんと規制順守していると。上場してなくても流動性確保って当たり前じゃんと言うは易し、結局これだけ投資家が多かったのを見ると、不正は隠されて投資家が騙されていたということか。。SBFってなんか収益は全部寄付するとか言ってなかったっけ。志は良かったけど、残念。
損失の規模は伝統的金融市場よりは小さいが、機関投資家よりも個人投資家に与えるインパクトは相対的に大きいのは容易に想像できる。グローバルな住宅市場の低迷も相まって今回の件も個人の負の資産効果がどう波及するのか。

FX:
米中間選挙、CPIを乗り越えて、かつ中国のコロナ規制緩和の報道もあり、全体的にリスクオン。年末の決算を控えてヘッジファンド勢のポジションクローズ的な要素も寄与したか、全体的にドル売り、特に円ショートポジションの巻き戻しが目立つ。日足でもトレンド転換。
コモディティ上昇、AUDUSDもテクニカルポイントをしっかりうわ抜けたのでショートポジションはクローズ。ただし全てのUSDクロスでテクニカル的にドル安一旦止められそうなポイントで引けていることに注目、若干戻してきたところで基本的にはテクニカルで入りやすいポイントとセンチメント見ながら順張り戦略。
現在、リセッション懸念とインフレ低下期待の綱引き中。ここから年末にかけてプレイヤーも少なくなってくるので読みにくい相場になってくる。

その他:
UBSの株レポートがあたまの整理に参考になる。株式市場の底打ちシグナルのための17の指標。

来週:引き続き米当局者発言が多い1週間。
14日 Fedウォラー理事スピーチ
15日 Fedブレイナード副議長スピーチ、RBA議事要旨、米国PPI、Fedクック理事スピーチ、UK失業率
16日 UKインフレ率、米国小売売上高、ウィリアムズNYFed総裁スピーチ
17日 ECBラガルド総裁スピーチ、NAHB Housing Market IndexInitial Jobless Claims 、豪失業率、Fedボウマン理事、カシュカリ総裁、メスター総裁スピーチ
18日 日インフレ率、米中古住宅販売、Fedジェファーソン理事スピーチ

タカハトスケール、投票権一覧





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