牡蠣の食べ過ぎで倒れた時に出会った天使
変なことを言うようですが、親しい人との愛や情熱や真心を共有したり感じたりすることって、それなりに、さもありなんなことだと思うのですね。
もちろん、それは素晴らしいことなのですが。
対して、全く知らない人と真心が交わされる瞬間というのはとても貴重ですごく素敵なことだと私は思うのです。
そんなわけで、私は感動することや嬉しいことのトップに何がくるかと問われれば、
『赤(アカ)の他人と愛や真心を共有したり感じたりした瞬間』
がくるタイプなのです。
ということで、そんな『イイ話』をシリーズ化していきたいと思いまっす!
本題スタート
さて、牡蠣をご馳走になる、という機会に恵まれ、東京都内に繰り出して食べましたよ。牡蠣を、生ガキを。
好きなんです。生ガキが。
でも、亜鉛って多分一日の一定量を超えると、やばいことになるんだと思います。。。。。。
ということで、その日は、私の中の一定量を超えてしまったのですね、多分。
帰りの電車で揺られる中で体調がどんどん悪くなってゆき、
『ああ、快速に乗っている私、どうしよう、トイレ行きたい、吐きたい、あと何分我慢すれば止まるだろう・・・・』
と思っていると、脂汗が出てきました。
ガマガエルのように。
顔と手にびっしゃりと。
『ああ、もうだめかもしれない、トイレ行きたい、ああもう死んでしまいそう・・・・』
『まずい、電車の中ではまずい、それだけは避けたい、避けたい、避けたい・・・・』
と思っていたら、
生まれて初めて
数秒間気を失いました。
その時に一気に身体の力が抜けたようで、
私はつり革の手を離して、
どうやらゆったりとその場に倒れてしまったようで、
気が付くと私は一人電車の床に転がっていました。
重力に逆らわなくても良くなったおかげで、ちょっと楽になってましたが、
目が開けられなくなりました。
そこでもうろうとしながらも、
『次の駅で、おりなきゃ』
という意識だけはあったのです。
なんとかせねば、
でもですね、
その倒れた瞬間から
私には
「大丈夫ですからね」
とずううううっと声をかけてくれる天使がなぜかそばにいてくれたのです。
その人は私の手を優しくたたきながら
「大丈夫ですよ~」
と繰り返してくれました。
目を開けることのできなかった私はその人に
「次の駅で降りたいんです」
と伝えると、
「大丈夫です、もうすぐですよ~」
と優しく又返してくれました。
「私かばん持ってますか?」
と尋ねると、
「大丈夫ですよ、ありますよ」
と又答えてくれました。
そして駅に着いたときには、周囲の人も一斉に私を抱えて立たせてくれて(ほぼ女性でした)
駅には誰が連絡してくれたか車いすと何人かの駅員さんが待っていてくれて、そこでその女性とは別れたのですが、
フラフラであったにも関わらず、
『この天使の顔を一目見たい!』
と一瞬頑張って、
目を見開いて顔を上げてみたら、
笑顔の20代~30代くらいのキラキラした女性が目の前にいました。
ありがとう、と声に出せなかったのですが、
伝わったと思います。
その女性とはそれきりですが、
ああ、天使っているんだな、ありがたいな、と思った日のこと、
いつまでも覚えています。
ありがとう。
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