今日は、神様が定められた時について、特にモーセの誕生を通してお話ししたいと思います。 まず、使徒の働き7章17節を見てみましょう。「さて、神がアブラハムになされた約束の時が近づくに従い、民はエジプトで大いに数が増え、強くなりました」とあります。神様はアブラハムに、まだ子どもがいない時に約束をされました。この地を彼とその子孫に与えるという約束です。 アブラハム自身はその約束が実現するのを目にすることはありませんでした。しかし、神様はその約束を忘れることなく覚えておられました
今日は創世記に登場するヨセフの物語から、私たちの人生における神様の導きについて共に考えていきたいと思います。 ヨセフの物語は、多くの人々の心に深く響く物語です。なぜなら、それは私たち一人一人が経験する人生の苦難や痛み、そして癒しと回復の過程を映し出しているからです。 創世記37章を見ますと、ヨセフは父ヤコブの愛する息子でした。しかし、その特別な愛は兄たちの妬みを引き起こし、最終的にヨセフは兄たちによって奴隷として売り飛ばされることになります。家族による裏切り―これほど深い
今日は、ヨハネの福音書4章に記されているイエス・キリストとサマリアの女性との出会いについて考えてみたいと思います。この物語は、私たち一人一人の人生に深く関わる大切なメッセージを含んでいます。 人生の渇き私たちの人生には、様々な困難や苦しみがあります。信仰を持つ人も持たない人も、等しく試練に直面します。サマリアの女性も、複雑な人生を送っていました。5回の結婚と離婚を経験し、当時の社会では受け入れられない状況にありました。 彼女は人目を避けて生活していました。おそらく、誰かと
皆さん、今日は第二コリント人への手紙2章を読みました。この箇所を通して、私たちの霊性と伝道について考えてみたいと思います。 霊性という言葉を聞くと、皆さんはどのようなことをイメージするでしょうか。霊性を整える、霊的訓練といった言葉をよく耳にすると思います。でも、これらの言葉の本当の意味は何でしょうか。 私は霊的同伴者としての訓練を受けた時、一つ一つの言葉の定義について深く考えさせられました。そこで気づいたのは、霊性を整えるというのは、三位一体の神の中で、神が創造された本来
本日は、使徒の働きから、初期教会の成長と直面した課題について、そして神の言葉の力について、お話しします。 教会の成長と新たな課題使徒の働きによると、初期の教会は急速に成長し、弟子の数が増えていました。これは喜ばしいことでしたが、同時に新たな課題も生まれました。教会が大きくなるにつれ、異なる背景を持つ人々が集まり、その中で摩擦が生じ始めたのです。 具体的には、ギリシア語を話すユダヤ人とヘブル語を話すユダヤ人の間で問題が起きました。ギリシア語を話すユダヤ人のやもめたちが、日々
皆さん、おはようございます。今日は人生における苦しみについて、そして私たちの目線がどこに向いているかについて考えてみたいと思います。 私たちは、自分では神様を見ているつもりでも、実際にはずれてしまっていることがあります。そのことを今日は一緒に考えていきましょう。 使徒の働き5章を見ていきます。ここでは、使徒たちがイエス・キリストについて語ったことで、宗教指導者たちが怒り、使徒たちを殺そうとしたという出来事が記されています。 使徒たちが語ったのは、イエスを殺した責任は大祭
今日は、使徒行伝5章から、私たちの信仰生活に大切な教訓を学びたいと思います。 星野富弘さんの作品から学ぶ始めに、星野富弘さんという方の詩に触れたいと思います。星野さんは、体操の指導中の事故で首から下が不自由になりながらも、口に筆をくわえて絵を描き、詩を書く日本の詩画作家として知られています。 彼の作品の一つに、「レンギョウ」というものがあります。そこには次のような詩が添えられています。 「私は傷を持っている。でも、その傷のところから、あなたの優しさが染みてくる。」 こ
今日は、使徒行伝5章から、私たちの信仰生活に大切な教訓を学びたいと思います。 使徒たちの熱心さと権力者たちの妬み使徒行伝5章17節から20節を見てみましょう。 ここで私たちは、初代教会の使徒たちの熱心な働きと、それに対する権力者たちの反応を見ることができます。使徒たちは、イエス・キリストの福音を大胆に宣べ伝え、その影響力は急速に広がっていきました。これに対し、大祭司とサドカイ派の人々は妬みに燃えました。 彼らの妬みには理由がありました。使徒たちは、彼らが厳しく禁じたにも
今日は「神の視点で生きる」というテーマについて考えてみましょう。 私たちの人生において、どのような姿勢で日々を過ごしているか、そして自分の行動や成果をどのように捉えているかについて、少し深く考えてみたいと思います。 私たちの行動の源泉まず、聖書の使徒の働きという書物から、興味深い一節を紹介します。 この一文、一見何気ない表現に見えますが、実はとても重要な真理が隠されています。「彼らの手によって」と書かれていますが、実際に行動を起こしているのは人間です。しかし、その行動の
今日は、初期教会の出来事から、私たちの信仰生活における重要な教訓について考えてみたいと思います。 神の国の価値観私たちは日常生活の中で、「時間も、財産も、自分の命も、基本的には自分の自由にできるもの」という価値観の中で暮らしています。しかし、神の国の価値観はこれとは異なります。神の国では、私たちはすべてのものを神様から託された管理者として生きるのです。 使徒の働き4章32節にはこう書かれています。 この御言葉は、初期のクリスチャン共同体の姿を描いています。彼らは自分の
心と思いを一つにする使徒の働き4章32節に、こう記されています。 この「心と思いを一つにする」という表現は、聖書の中で非常に重要な概念です。実は、新改訳2017では多くの箇所で「心と命」と訳されています。これは、私たちの全存在をかけて神様を愛し、また隣人を愛するという意味合いを持っています。 例えば、イスラエルの民が日々唱えていたシェマーの祈りを思い出してください。申命記6章4-5節にはこう書かれています。 この「心を尽くし、命を尽くす」というフレーズは、私たちの存在の
親愛なる兄弟姉妹の皆様、今朝は共に主の御前に集えることを感謝いたします。今日は、旧約聖書の列王記上19章から、預言者エリヤの物語を通して、私たちの人生における神様の声の重要性について考えてみたいと思います。 エリヤの逃亡まず、この物語の背景から見ていきましょう。エリヤは、バアルの預言者たちとの対決で大勝利を収めたばかりでした。神様の力強い働きを目の当たりにし、850人もの偽預言者たちを打ち負かしたのです。しかし、その直後に起こった出来事が、エリヤの人生を大きく揺るがすことに
今日は、初代教会が直面した最初の本格的な迫害とそれに対する彼らの反応について考えていきたいと思います。 仲間との団結使徒の働き4章23節を見てみましょう。 ペテロとヨハネは釈放された後、すぐに仲間のところに戻りました。彼らは自分たちの身に起こったことを詳しく報告しました。これは非常に重要な点です。彼らは逃げ出すのではなく、共同体に戻ったのです。 困難な時こそ、私たちは孤立せず、信仰の仲間と共に歩むことが大切です。ペテロとヨハネを待っていた仲間たちも、きっと不安な時を過ご
今日は使徒の働き4章から、私たちの信仰生活について重要な教訓を学びたいと思います。 1. イエスと共にいることの力使徒の働き4章には、ペテロとヨハネが権力者たちの前で大胆にイエス・キリストについて証しをした出来事が記されています。 ここで注目すべき点が二つあります。 ペテロとヨハネの「大胆さ」 彼らが「無学な普通の人」であったこと 権力者たちは、なぜこのような普通の人々が、自分たちの前でこれほど大胆に語ることができるのか不思議に思いました。その答えは、「彼らがイエス
今日は、神様の祝福と、私たちへの招きについて、使徒の働き3章を中心に見ていきたいと思います。 1. 予想外の祝福使徒の働き3章には、興味深い出来事が記されています。生まれつき足の不自由な人が、突然歩けるようになったのです。この人は、当時の社会では「祝福を受けられない人」と見なされていたかもしれません。しかし、神様は私たちの予想を超えて働かれます。 この奇跡的な出来事は、瞬く間に広まり、大勢の人々が集まってきました。彼らは驚きと好奇心に満ちていたことでしょう。そこでペテロは
1. 奇跡の現場生まれつき歩くことができなかった人が、ペテロとヨハネによってイエスの名によって癒された場面。40年以上歩くことができなかった人が、突然歩き始めたのです。これは驚くべき出来事でした。 ソロモンの回廊とは、エルサレム神殿の東側にある場所でした。考古学的な研究によると、柱廊のある開けた空間だったようです。この場所は、使徒の働き5章でも再び登場し、初期の教会のメンバーがよく集まっていた場所として紹介されます。 2. ペテロの反応多くの人々が驚きのあまり集まってきた