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暗闇に手を伸ばす

愛としか言えない、そういうこともあると感じた瞬間だった。
あるカードを見たときに直感的に(あるいは直観的に)自分の内側から湧き上がった。

随分前から申し込んでいたものの、あれこれ予定が合わずにようやく体験することができた "Points of You®" のワークショップ。
そこで冒頭に提示されたカードの写真を見て、あふれた感情だった。
(講師の方には日程調整に何度もご迷惑をお掛けしてしまった。快くお応えくださり心から感謝申し上げます。)

 ※"Points of You"は、2006年にイスラエルのヤーロン・ゴーラン氏とエフラット・シャーニー氏によって創られたコーチングメソッド(とツール)だ。
 コーチングは特別な人のためのものではなく、社会的に、また経済的に十分得ていない人であっても誰にとっても必要なものだという思いで開発されたそうだ。

私は「愛」という言葉を使うことが、あまり好きではない。
この世のすべては愛だし、それは間違いないとも思う。目に見えようが見えなかろうが、現象だろうが、すべて。
しかし、あまり安直に愛だ愛だ、と使うものでもない気がしている。
そんな大切なこと体が知っているから、わざわざ「いま酸素吸ってる」と言いながら呼吸しているように感じるのかもしれない。

それでも、その写真は今日の私は「愛」としか表現できなかった。
私を通して大いなる愛とつながり受け取ったのだろうと、そんな風にも感じる。
カードによって、自分との対話が生まれもたらされた新たな景色だった。

「問い」の力は偉大だ。
"Points of You"はそこに、写真(カード)というメタファを介在させることによって、内面世界へ深く潜る助けとなってくれた。

「問い」は言葉にしなければどこにも届かない。
自分の内側の、どこにどれだけの深さや強さで到達したいのかを明確に示さなければ現在地と目的地が設定されないからだ。

しかし、私たちはこれまでの人生で多くの不要な傷を負ってきた。
そしてその傷の多くは、自分で許可したから受けたものだと気づかなければいけない。

経験に意味はある(と考える方が私は好きだ)。
つまり、目の前の光景に自分で勝手に意味づけをしながら生きてきたのだ。それをときに人は「成長」と呼んだりもする。
人は、自分で編集してきた物語を生きているのだ。
それも無意識的に脚色してきた物語だ。

物語は優しい。
自分にいくらでも都合よく、世界を見せてくれるからだ。(どっぷり浸る恍惚感は抗いがたい興奮がある、私も。)

しかしそれはあくまで「物語」であって、本来の自分が求める姿ではないかもしれない。

自分の中の暗闇に手を伸ばして、本来の源泉にたどり着かなくてはいけない瞬間が人には必ず来る。

そのときに「問い」が必要なのだ。いったい私は、どんな現実を創りたいのか。
でも、痛い。自分と向き合うというプロセスは、取捨選択という概念がないので腹をくくらねばならないのだ。

エゴ好みの価値観も、どす黒い欲望もどちらかだけを見ないふりすることはできないのだ。見つけてしまった以上、それは本当にそこにあるからだ。
それらを評価せず、ただ在ることを眺め受け入れ、どんどん深く進んでいく。

魂は何があっても傷つかないが、エゴは物語から出ることに激しく抵抗する。
その抵抗を手放した先に、ポッと目の前に現れる景色は「物語」よりずっと鮮やかでわくわくする。

追伸
「今年の12月はどんな状態?」
という問いに対してのカードは、この上なくROCKな写真だった。
おっさんがジャケットを着て、女王様風のブーツを履いてドヤっているのだ。(という私の解釈)
最高だった。周りの目を気にして、私らしさを隠してきた自分へのご褒美のように感じた。
ROCKになるためにすることは、「差し出されたら遠慮なく受け取る」だった。

この感覚を、ほかの人にも味わってほしいなと感じた。
少なくとも私は、いまこの瞬間の腹の声を受け取ってやろうと決めた。

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