みたらしまつり
旅に出るのは、計画立てて。
そして、ふいに。
私は欲張りなので、その両方。
下鴨神社は京都を訪れたときに、必ず立ち寄る場所。
どうしても行きたいイベントが一乗寺であり、それに向かう途中で、今回も寄ることに。
みたらしまつり。
ああ、そういうまつりが下鴨神社にはあったなとは思いつつ、いつも時期を逃していた。
今回の京都旅は、そのまつりに偶然にも重なった。
雨の降る中、蒸し暑い京都の初夏に、涼み客がみたらしまつりに集まる。
不思議なまつりである。
足を水につける。
大人になるとなかなかない感覚。
ずぶずぶ、ずぶずぶと膝上まで冷やっこい水がやってくる。
大人も子どもも、水の中、川の中をを進む。
蝋燭を灯して、置く。
進みきって、足をふき。
進んできた川を振り返る。
今までの蒸し暑さが何だったのか、ふっと消える。水を飲むと、体の外と中の水がせめぎ合う。
不思議だ。
何度来ても、不思議な都だと思う。
暑いのに、暑くない。
神社仏閣の涼みに、魅かれる。
またいつの日か導かれるように、
私は京都を旅するのだろう。
#旅する日本語 #涼み客 #京都 #旅 #エッセイ #みたらしまつり #下鴨神社 #不思議