わたしのこそだてのうた【詩】
どうしてうまれてきたの
わたしにすこしにていて
ぜんぜんにていない
あたたかくてぽちゃぽちゃで
クリームをぬらないと
すぐかさかさになる
かおをまっかにして泣いて
げっげっげとわらう
わたしのおなかにはいっていたってほんと?
昨夜もふとんのなかでわたしを蹴りとばした
きみだよ
きみ
ねえ
わたしをたくさんたくさん苦しめて
のどがつまるほど不安にさせて
今日も
ねむくてねむくて
朝日のまぶしさ
公園の木々のざわめき
小さなくつ
わたしを
そういう知らなかった世界へつれてゆき
今日もきみをだっこして
見たこともないほど幸せなじかんを
わたしにたくさん
たくさん
くれた
どうしてうまれてきたの
わたしにすこしにていて
ぜんぜんにていない
夜
なんどおろしても
おなかによじのぼってくる
きみのやわらかい髪が
あごにふれてかゆい
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