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産業医面談の受診とその後の1年間について(昇格候補からの落選)

ストレスチェックで産業医面談を受診してみた

ストレスチェックを素直に書いてみた

 会社でストレスチェックを受診。今までは、忖度して「そんなにストレスないよ」、「やる気あるよ」といった回答をしていましたが、もう限界なので、正直に回答してみました。

 弊社はPCで確か100問弱程度の選択肢で、だいたい10分くらいかかりました。

【ストレスチェックとは】
「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問票に労働者が記入し、それを集計・分析することで、自分のストレスがどのような状態にあるかを調べる簡単な検査。
 「労働安全衛生法」の改正により、労働者が50名以上いる事業所では2015年12月から毎年1回の検査を全ての労働者に対して実施することが義務付けられた(厚生労働省資料より)
 目的は「うつ」等のメンタルヘルス不調を未然に防止するための仕組みであり、定期健康診断のメンタル版のようなもの。

高ストレス対象者だったが特段なにも反応しませんでした

 1か月後くらいでしょうか。メールとともにストレスチェックの結果が返ってきました。結果は「高ストレス対象者」。
 「医師面談をお勧めします」みたいな付言がありましたがその時は特段対応はしませんでした。
 以前、かなりストレスが高い、イライラしている時素直に回答しました。その時の結果は「ストレスが高い・気を付けましょう」といった程度でした。そのため、今回はかなり心の調子はよくないようです。

【ストレスチェックの結果の分類】
「ストレスの要因に関する項目、「心身のストレス反応に関する項目」、「周囲のサポートに関する項目」の3つから点数が付けられていました。

悩んだ末、産業医面談を受診(弊社の流れ)

①産業医から改めて面談を勧めますとメールがきた
産業医から「産業医面談」を勧めますというメールとともに「申し込みフォーム」が送信されてきました。メールの文言には、「高ストレス対象者」であることは会社には開示していない旨が付言。

②産業医面談を受けるか悩む・・・今後の評価/自分の心の状態
最近、ストレスがとても多く、正直、限界な状況。藁にもすがる思いで、産業医面談をうけたいと思う自分と産業医面談を受ける(=ストレスが高い)ことが上司にばれることの恐怖。
 心の中は、相当揺れ動き、悩みましたが最終的には藁にも縋る思いで産業医面談の申請フォームから申請しました。

③人事部から面談日の連絡・調整
その後、人事部から産業医面談の日程日の調整・連絡が来ました。人事部からメールが来たのを見てパニックに陥ってしまいました。
 人事部に高ストレス者(=ストレスに弱い)ってばれていると焦る。冷静に考えると産業医面談を申請した以上、産業医は専属ではないので、面談の日程調整等が必要であり、人事部が調整するのは当たり前のことではあるのですけどね・・・。 

 とはいえ、頭でわかっていても人事部からメールが来るのは焦りますね・・。

産業医面談を受診した結果

①プライバシー保護のためか産業医は個人情報をあまり知らない
 産業医の手元に私の履歴書はありましたが、職歴・仕事内容はほぼ知らない状態でした。そのため、私の学歴等は詳しかったですが、今の職場の状況、もっと言うと部署の業務内容はほぼ知らない状態。そのため、面談の半分くらいは業務内容、業務状況の説明となりました。

②産業医はカウンセラーではない
当たり前ですが、産業医はカウンセラーでもなければ精神科医でもありません。当初、私は藁にもすがる思いで産業医面談を申請し、色々悩みなどを話したかったのですが、産業医面談は30分程度で終わりました。
(悩みはあまり聞いてくれませんでした)
 チェックリスト等があるのかわかりませんが、面談の後夜寝れているか、休日の様子等の定型的な質問をされて終了。

人事部に改善を申し込むかどうかを確認される

 産業医面談を受診。産業医からは人事部に改善(配置希望、残業規制等)を産業医から申し入れを行うかの確認を受けました。

 当時、まだ異動したばかりであったこと、私以外も残業が多かったので、異動希望を出す事、私の身の残業規制を依頼することは気が引けて、とりあえず頑張りますと回答。

産業医面談を受けて良かった点・悪かった点

①良かった点
産業医面談を受けるかどうかを考えることにより改めて今の自分自身の心の状態を整理することができました。
 またストレスチェックの結果だけでなく、これからどうしたいかも改めて考える機会が得られました。
 産業医面談を受けてギブアップするか、まだ頑張るか。果たしてそれができるのかetcetc

②悪かった点(期待はずれだった点)
自分自身の悩み・苦悩を誰かプロに聞いてほしい、産業医に聞いてほしいとの思いもありました。ただ当たり前ですが、産業医はカウンセラーでもなければ、精神科専門医でもありません。

 あくまで企業の「産業医」として高ストレス対象者の状況の確認等が趣旨という事を改めて思い知らされた次第です。


産業医面談実施後の1年間について(昇格候補から外された話)

 産業医面談から1年間経過。私は人事部への異動希望の産業医からの打診について聞かれ、結果としてまだ頑張ると回答。産業医面談受診後の1年間の結果・顛末について共有します。
 結果としては人事部に産業医面談(ストレス多寡)を実施したことは認識され、昇格候補から外されました。

昇格候補には載せてくれた上司

 万年平社員の私。毎年一応、昇格候補の選定が上席にやってくるらしい上司は、昇格候補の人選に後輩たちとともに私を入れてくれたとのこと。
 昇格候補の人選名簿に載せてもらったかどうかはわからないが確かに人事評価はある意味下駄をはかせてもらった形にはなっていました。

やはり昇格はできず、上司が人事部に確認・・・産業医面談受診が要因と判明

 結果として、やはり昇格はできず。
 上司も人事部に昇格候補として私を選定した手前、人事部になぜ落選となったかを確認。人事部も当初は、昇格については人事部専決事項であり、個別確認には応じられないとの姿勢でしたが上司がコネ等も使い確認したところ、非公式ながら落選事由を教えてくれました。

結果としてストレスチェックでのストレス多寡による産業医面談の受診が落選のネックだとことが判明。
ここから先は人事部からははっきりと示されていないですが、やはり管理職の要件として、①人柄、②能力、③ストレス耐性があり、ストレスで産業医面談への受診は③のストレス耐性にひっかかるようだ。悲しいけど。組織としてはやはりそうせざるを得ないのも事実なのかな・・・。
 でもそのような運用をするならば、ストレスチェックの数値が高いからといって気軽に産業医面談を勧めてくるのはやめて欲しかった。

外編 管理職になれば鬱で休職しても産業医面談受けても安泰のようだ

 管理職の昇格についてはうつ病での休職歴・産業医面談の受診歴等のストレス耐性により、弾かれる一方、一度管理職になった限りは、うつ病で休職しても、産業医面談を受けても降格はないようです。

 タイミングの問題なのかなぁ。気になったので調べてみました(労働基準法等との関係)

うつ病だけを原因に降格は難しい

  降格という処分は、労働基準法やその他の労働法令の定めにある懲戒等と異なり、法律上の定めはなそもそもない。

 就業規則に記載していたとしてもうつ病だけを原因に降格処分を行う事は難しいようです。

本人の同意を得てストレス軽減に降格処分はありえる

 ただし、休職が長引くや管理職として求められる部下の管理等が適正に行えず、また管理職という職位の重圧からうつ病・ストレスの要因となった場合は、本人の同意を経て降格等もありえる。

 ただし、一般的な会社(よくいえば優良企業、悪く言えば世間体を気にするJTC)では、管理職待遇といった形で基本給の減給を伴わない対応がよく見られるようだ。

 おそらく弊社もそのパターンだな。管理職待遇というか管理職の肩書は変えずに部下無し管理職への配置転換はよく見られる。

 うつ病での休職管理職への対応は、世間体を第一に考えているとはいえ、ある意味社員に優しい対応。

 一方で、人件費削減・管理職登用の厳格化がなされている若手社員にとってモチベーションが下がるのは事実だろう。

 というか私は若手社員ではないが、休職した上司の穴を埋めるべくアホみたいに残業し、ストレスが高くなって産業医面談を受け、昇格候補から外されたことに対してあまり納得感がない・・・。

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