【遺稿シリーズ】ウィリアム王の杖
みこちゃん家の図書室から、某文豪の未発表の遺稿が見つかったので翻訳してみました
(゜0゜)
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「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足。テーバイでかつて語られたこの言葉を知っているか」
ウイリアム国王が王子に言った。
「知りません」
「そうか、それならばこの言葉は知っているか」
「大きければ大きいほど、見えないものはなんだ」
「分かりません」
「暗闇だ」
「君が私の名前を口にするとき私はもういない。それは誰だ」
「分かりません」
「沈黙だ」
「人間の一生とは終わってみればまるで一日のようだ」
「そうなのでしょうか」
「朝四つん這いで赤子は歩く」
「昼大人になって二本足で歩行する」
「晩は杖をついて三本足だ」
「はい」
「そろそろ俺の杖になってくれ」
「はい」
「明日新しい国王の戴冠式を催す」
「はい」
「堂々とした杖を謁見させる」
「…」
「折れることなくしなるようにな」
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嘘ですみこちゃんのオリジナルでしたー(^-^)
第八回目は! シェークスピアでしたー