やなせたかし さんの多彩なクリエーター生活
作品が大好きになると、こんなすごい作品を作った作者は一体どんな人だったんだろう…と自然に思ってしまいます。
そこで今回は、やなせたかしさんのことを書いてみます。
正義だけがやなせたかしさんの持ち味ではない
私は、前回のやなせたかし名言集第一弾のコメント欄でも書いたように、『アンパンマン』に登場するキャラで一番好きなのはバイキンマンなのです。
普段はドキンちゃんと一緒に悪いことばかりしているのですが、世界征服を企んでアンパンマンやジャムおじさんたちにちょっかいを出しても、必ず最後に自滅に近い形で失敗していきます。
二番目に好きなのが、バイキンマンの相棒のドキンちゃんです。平成の峰不二子。
実は、私はドキンちゃんそっくりだと言われたことがけっこうありました(爆)。なんでだろ~ななななんでだろ♪
ドキンちゃんには親近感を抱いています。
肝心のアンパンマンですが、わたし的にはランクはバイキンマンの方が上でした。とても良い人(良いパン)だと思うのですが、ちょっと優等生すぎるかな、という印象。同じ理由で食パンマンよりもバイキンマンです。
悪役のキャラがとても立っているというのが、『アンパンマン』の特徴かなと思うんです。しかも、水戸黄門と違うところは勧善懲悪じゃないんですよね。
アンパンマンは決して私のバイキンマン様を滅ぼそうとしているのではないのです。バイキンマンの方で勝手に無謀な世界征服を企てて自滅。むしろアンパンマンは「しょうがないばあ、バイキンマン、大丈夫?」なんです。
これは、日本キャラクタ史上けっこう珍しいんじゃないかと思います。勧善懲悪は文学じゃねえ、と怒っていた坪内逍遥先生も『アンパンマン』は文学と認めるのではないでしょうか。
最近ではアンパンマンもバイキンマンと同じくらい好きになりました。理由はアンパンマンミュージアムも無事完成し、そして残念ながらやなせたかしさんもお亡くなりになり、コミック、アニメ以外での「やなせたかし」さんを偲ぶ情報が増えたせいもあります。
アンパンマンの勧善懲悪でない控えめな正義の主張には、やなせたかしさんの苦労多き人生が反映されているなと感じます。
この曲、やなせたかしさん作曲だってご存知でしたか?
いつしか私は、大人的にアンパンマンを解釈するようになったのかもしれません。
アンパンマンの印象が劇的に変わったのはこれでした。
歌詞は引用できないので、この動画の元サイトに全文ありますので、ご参照下さい。
みなさんも歌った覚えがあると思います。
私は、このうたがやなせたかし作詞だと分かった時、バイキンマン様ではなくて、アンパンマンを思い浮かべました。
やなせたかしさんは、作詞家としても大活躍だったのでした。
私は、自分の直感があたったのを感じました。
やっぱり、アンパンマンはいわゆる正義の味方ではなかったんだ。愛と勇気だけがともだち、というのは強がりだったんだな。
ミミズだって、オケラだって、アメンボだって、トンボだって、カエルだって、ミツバチだって、スズメだって、イナゴだって、カゲロウだって…そしてバイキンマンだって、みんなみんな生きているんだともだちなのさ。
なんやあんた、愛と正義だけが友達ちゃうやん。
好きになったぜ、アンパンマン。
京都国際マンガミュージアム 学芸室員 倉持佳代子さんはこう言っています(引用元は下記の「クローズアップ現代」NHKサイトより)。
「(一般的なヒーローは)マント一つ汚さずに飛び去っていく。
壊した町も、どうなったのか分からない。
そういうヒーローって、本当の正義なんだろうか。
本当におなかがすいて困って、一人ぼっちで寂しくてって言う人のところには、そういうヒーローは、なぜか現れない。
誰をいったい助けているんだろう、そういう疑問があって、それでアンパンマンを思いつかれたんだろうと思います。」
こんな風に腑に落ちた私は、あらためてこれを聴いたのでした。
ますます、アンパンマンが好きになりました。
でも、一番好きなのはやっぱりバイキンマンです(^o^)。
【以下は個人的余談】
今の家に引っ越す前は「アンパンマンミュージアム」が家からとても近かったので、うちに遊びに来た親戚の子供を引率しながらも、いつもおねーちゃんの私の方が楽しんでいました(笑)。
ちょと話が脱線しますが、このミュージアムから歩いていけるところに横浜カップヌードルミュージアムがあります。
偉大なる安藤百福さんの栄誉をたたえています。即席麺を作った功績は偉大です。なんせアメリカ人なんてカップヌードルはアメリカ人が発明したと思いこんでるからね。わたしはそういうアメリカ人を見ると、逐一訂正してました。
みこちゃん親戚の子供横浜引率の場合は、カップヌードルミュージアムは定番コースでしたね。
施設の一部では、キッザニアのようにカップラーメンを実際に作って、パッケージもオリジナルのものに封入できるのです。横浜に小さい子供を連れて行く時にはぜひおすすめのコースになります。
おっと、話がそれた。
やなせたかしさんの偉大なるクリエーターとしての活動、足跡を保存・展示しているのが「やなせたかし記念館」です。
こちらは、場所がやなせたかしさんのご出身の高知県なので、都心からはちょっとありますが、関西方面の方は、四国連絡橋経由でわりと近いです。また、関東圏にお住まいの方も羽田から高知空港まで空で移動する手段もあります。
やなせたかし さんの多彩で苦労多きクリエーター生活が全部わかってしまう大人も楽しめる記念館です。
また脱線したくなった(^o^)。
四国といえば讃岐うどんが有名なので、ぜひお昼ごはんに本場のものを食べていただきたいのですが(四国を身内のような言い方をするのは私が中学1年まで大阪で育ったせいで、四国はけっこう遊びに行っていたからです)、夜ご飯は奮発して、但馬牛!(^o^)。
但馬ぎゅうじゃなくて、但馬うし、と読みます。これは国産牛の最高峰である「和牛」です。
国産牛というのは、ぶっちゃけますと日本で生まれて飼育されたら全部国産牛なのです。さらに、日本国内での飼育時間の方が長ければ、加工して国産牛として出荷することが法律的に許されています。
極端な話生後3ヶ月の子牛をオーストラリアから輸入して、4ヶ月国内で飼育して加工して市場に出荷すれば、りっぱに国産牛のラベルを貼ることが可能です。
格安の日本牛のレストランやチェーン店、スーパーで「え?ちらし大セールとはいえ、この値段で国産?」という牛肉はだいたいこの裏技を使っています(もちろん全部ではありません)。
和牛は、審査方法が全く別でして、もともと明治時代に日本の純粋な牛を遺伝子的に守るために、ことこまかに何をもって「和牛」とするかが定められました(大日本帝国議会制定の「家畜市場法」)。
ですので、いわゆるほんとうの意味での日本産の牛肉にこだわる場合は、国産牛でなく、和牛だ!ということになります。
やなせたかし記念館の近くでは、本格和牛のお店がたくさんありますので、ぜひ夕食はご家族でステーキハウスで和牛を!(^o^)
六本木じゃありませんので、目の玉の飛び出る@@金額ではありません。ごくごく庶民的なステーキハウスでも、淡路名産の美味しい玉ねぎたっぷりで、リーズナブルなお値段で楽しめますよ!
淡路産玉ねぎはお土産でダンボールで郵送してもらう人もいます。これも、親しい人へのお使い物としてはなかなか重宝します。「おお!淡路の玉ねぎか」ってな感じ。
東京で買ったら高いと思いますが、あちらではガソリンスタンドでも100円とかで売ってます(笑)。おそらく、ガソリンスタンド経営しているご夫婦が自分の畑で作って農協に出荷しない分を直売もしてるのかなと思います。
味は絶品です。
ぜひ、四国旅行のご参考に!
(≧◡≦)
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