【初心者向け短編講座】1冒頭は5W1Hを仕込めば決まる!
必須ルールではありません。しかし、冒頭の一文は文豪であっても5W1Hのどれかから入っているものが非常に多いです。
「国境の長いトンネルと抜けると雪国であった」川端康成『雪国』
■WHEREから入っていますね。
■WHENも書きやすくなりますよ。みこちゃんの神、三島由紀夫先生。
「幼時から父は、私によく、金閣のことを語った」三島由紀夫『金閣寺』
現在の視点から過去を回想する小説を書く場合にとてもいいです。回想小説であれば、それを冒頭に宣言するわけですね。なんで自分は金閣寺を燃やすということをしでかすに至ったのか、小説の展開が非常に楽になり、なおかつ時間的な奥行きが出ますね。
どしても小説が身辺雑記になってしまう、小説らしくならないという方は、これを意識してみましょう。
文豪(爆)みこちゃんはこんな感じ。
「ある日突然、学校でいじめを受けるようになってから、私はとても明るくなった。」となっています。一年かけてそれがどう解消されたのかを書くことが容易になります。
このように、「ある日」とかでもいいのです。
これが「学校でいじめにあった」とかだと、非常に書きづらいですね。意地悪い読者だと「ああ、よくある話だよ」ってことになりかねん。自分も経験したとかいう人は、「あんたの体験ってどんなの、どうせ大したことねえだろ」とか、そういう先入観持ちます。
これは小説じゃなくて、身辺雑記的な回想エッセイになるので、後の展開が非常にやりにくいです。
「ある日突然、学校でいじめを受けるようになってから、私はとても明るくなった。」
よく見ると、これヘンですよね。ふつういじめを受けたら暗くなります。でも明るくなっちゃった。なんで(゚0゚)。どうして(゚0゚)。
■ここにはWHYを同時に仕込んだんです。
■そして次はWHOのノウハウです。
「恥の多い生涯を送って来ました。」太宰治『人間失格』
(私は)恥の多い生涯を送ってきました、ってことですね。初心者は三人称小説は最初はやめておきましょう。慣れればなんてことないんですけど、最初のうちは自分のことの視点で書いたほうが簡単です。
再度文豪みこちゃん〜٩(ˊᗜˋ*)و←くどい( U_U)
「ある日突然、学校でいじめを受けるようになってから、私はとても明るくなった。」
「私」宣言をしています。WHOも入れてたのでした。
そしてよーく見てください。「学校で」というWHEREもはいっとるがな!(゚0゚)
そしてなーんと!(゚0゚)(゚0゚)(゚0゚)
■いじめ「を」受けた。WHATになってるんだどー〜٩(ˊᗜˋ*)و
「ある日突然、学校でいじめを受けるようになってから、私はとても明るくなった。」
5Wがこの短い冒頭の出だしに全部入っているんだどーー!(^~^)
これ書きやすくなりますよ。
■そして、全編を通じて、HOW
どうやっていじめをに耐えたのか、を描けば、結論は感動的に読者に泣いていただけます。
という緻密な戦略( ̄▽ ̄)。
つまり、このみこちゃん小説は、冒頭の一文ですべて決まっていたのでした。わかりやすく人間の複雑な感情を短い短編描くにはこのような工夫をすると、ほぼ悩むことなく書くことができます。
自由な創造性とか言ってると、わけわかかんない小説になります。書いていて自分でも何書いているのか分からない。この原因は、小説はなに書いても良いんだーというやや安易な思い込みにあります。
自由な創造性とか、私たちは自由に創造していいとか寝言を言ってると、寝ぼけた小説になりますので、ご注意ください。実績のあるプロ、セミプロに酷評されるのがオチです。
それは生まれながらの天才か、相当な訓練を積まないとうまくいきません。
でも冒頭の一文に5W仕込んで、本文にHOWを持ってくればすらすら書けますよ!
どうですか(^~^)。書けそうな気がしてきたでしょ。
大丈夫、だれにでも小説なんて書けます。楽しいですよ。ぜひ今日は5W1Hを意識して、冒頭に5W、そして明日、また解説しますがHOWの本文を想像しながら一文考えてください。
大げさに言えば、冒頭の一文がこの考え方できちんと作れれば、短編であれば9割完成しています。
ぜひお試しください(^-^)。
トップ画像のゆうのうえんたん作成のミコミコみにら(みこちゃんがモデル。かわいいでしょ!)が、小説理論を引っさげて毎日登場しますのでよろちく!大丈夫、小説なんてすぐ書けます!楽しいです(^~^)。
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