サンドイッチマン風ネタ~銀行強盗
「番号札543番でお待ちの方どうぞー」(伊達ちゃん)
(サンタクロース姿の富澤さん登場)
「うわ、なんか変な人来たなあ。クリスマスはすっかり終わっているんだけどな」
(富澤さん窓口の伊達ちゃんに拳銃を突きつける)
「うわ、なんだ!?銀行強盗か」
「プレゼントが欲しい子供は手を上げろ」
「何威張ってるんだよ。それにお前銀行強盗なんだろ。金をもらう立場なんじゃねえのか。拳銃突きつけたらその後普通に『手を上げろ』じゃねえのかよ」
「俺は並の銀行強盗じゃないんだ。勘違いしているようだな」
「いやどっちかっていうと、根本的に勘違いしているのがあなただと思いますけどね」
「俺は並の銀行強盗はやらない。とっくに卒業したんだ」
「ちょいちょいやってるんですか!?やめた方が良いですよ」
「もうどうにも止まらない♪」
「お客さんいっぱいいるんですから、踊るのやめてくださいよ」
「現金は明日の三時に新宿歌舞伎町にある花園神社の境内の下においておけ。そうすれば、子供は無事お前の手元に返ってくるだろう」
「は(゚0゚)」
「だがもしこのことを警察に通報したりしたら、一生子供は生きてはお前のもとに帰ってこないだろう」
「あのお客さん、それって誘拐事件ですから、普通ヘリウムで音声変えて電話で言いません? 警察が逆探知とか自宅に用意して。窓口でやらない方が良いと思いますよ」
「いいだろう。もしお前の子供が…」
「ていうか、独身で子供いませんけど」
「ならいいんだ。ひとつ俺の言うことを聞いてくれないか」
「なんでしょうか」
「俺はこれからこの拳銃を下ろす。そのかわりに、印鑑と貯金通帳をお前に渡す」
「はい」
「拳銃を下ろす代わりに、その中から50万円を出せ」(富澤さん怒鳴り声)
「50万<下ろし>たいってことですね」
(気がついたお客さんがきゃーーーーー)
「それって、普通に預金しているお金を引き出すってことですよね」
「そうとも言えるだろう」
「拳銃もサンタも山本リンダもまったく必要ないじゃないですか」
「コロナで疲れたこの世界に、こんな事があってもいいんじゃないのか」
「いえ、よけいに疲れますけどね。はいどうぞ、50万円です」
「お釣りが20万円です」
「好きだなその件(くだり)。結局30万円だったんですね」
「アディオス」
「それフィンランドじゃなくてスペイン語ですよ。結局銀行強盗じゃなかったんですね」
「何も盗みはしなかった...しかしヤツはとんでもないものを盗んでいきました」
「なんですか」
「あなたの心です」
「終始一貫盗まれた覚えないです」
「また来年のクリスマスに来るよ」
「年末の忙しい中、二度と来ないでください」