THE NEW COOL NOTER 賞~10/2講評分
本日も5作講評させていただきます。
なお、今日の時点で応募総数は65作にのぼりました。
順次、読ませていただきます。
日本の農場とまったく違いますね!
あきばれの道のりはひたすら抜けるように開放的。
文章もお写真もひたすら開放的で、なんだか胸が「ほがらか」になります。
ああ、ほがらかという言葉を久しぶりに使った気がします。
自然とそんな言葉が浮かびました。
命の尊さや、食への感謝とは教科書ではなくて、こういうところで学べるんだなとそんなことを実感させていただきました。
細部の描写に魅入られました。
肉体的という意味での性的な描写がまったくないのに、全編とても上質な官能的作品となっていると思います。
肉体的快楽よりも、こうした光景の中にこそ尊いとも言えるような恋がある。誰にも分からない恋心が二人だけには分かる。
それは切なく美しい。二人だけの美しさの結晶。
これはでも、二人だけの世界ではなく普遍的ものなんだろうな。
そんなことを感じました。
外食と家の食事の一番の違いはきっと、家は自分のやりかたでなんでもあり、ということなのかなと思いました。
なんでもありというのは、究極のグルメだと思えます。
冷蔵庫にあるネギ、そして冷凍からあげ。
汁を活かしたスクランブルエッグ。
外食はどこにでもある料理。
ミシュランで優劣が競えます。
でも家庭料理はそんなものは超越して、ここでしか食べられない料理。
家庭料理っていいな...、そんな気持ちにさせていただきました。
ジャズは黒人の音楽であり、白人はダメだ。
そんな声も聞きますよね。
確かにジャズには黒人の静かな怨念のようなものが感じられることもあります。でも中には明るい曲もある。
黒人ではなくても、白人でも、日本人でも、多少は日常生活で恨みがましく思うようなこともあると思います。
それをJAZZを聴くこと、演奏することに直接投影してしまうと、自分の心の中の黒いものを肯定してしまうようになる。
だから、少し距離を置きたくなる。
絶対音感はおそらくそんな感情を冷静に支えてくれるものなのではないでしょうか。
読み終えて、この文章は絶対音感だな。
そんな気がいたしました。
挙げれば切りのない過去の思い出。
怒涛のように湧いてくる思いはいつまで書いても書き足りない。
まるで強い雨が傘もささない自分に落ちてくるように、この過去形の一つ一つの文を頬に受けた思いです。
ひとつひとつ、派手で特別なことではないのに、タイタンさんにとっていかに特別であったのか。
それが伝わってきて涙しました。
特別なこととはこういうことなんだよな。
生きていく上で大切なものはこういうことだよなあと、そんな思いにかられました。
雨の雫の中に、どうか涙を重ねて、雨がやんだら、タイタンさんも頬を拭いて下さい。雨上がりの空を見上げたら、そこには青い空が見えると思います。
赤裸々でありながら、とても清らかだなあと感じ入りました。
連想した、わたしが大好きな曲です。
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*過去作品でも「#THE_NEW_COOL_NOTER賞」のハッシュタグをつけていただければ参加可能です
*賞金は大賞1万円、各部門賞1500円となります
*みこちゃん奨励賞 300円が新設されました。多数授賞です。
*皆様、ふるってご参加ください