『THE NEW COOL NOTER賞』審査委員紹介シリーズ エッセイ部門 ゼロの紙さん
審査委員としてお迎えできて大変うれしく、同時にこれは『THE NEW COOL NOTER賞』にとって、とても光栄なことだと思っております。
優れた書籍を紹介する著名雑誌『ダ・ヴィンチ』での受賞経歴もあり、ダ・ヴィンチで執筆もされていた方です。現在は高校生以下の短詩系の作品を選んだりなど編集業務にタッチしておられます。
人の心を打つエッセイを書くのに、おそらくいちばん大切なのは、文章力ではなく人が見逃してしまうような、一瞬を見逃さない感性だと思います。もちろんゼロさんはプロフェッショナルなので文章力は完璧なわけですが、読めば読むほど、いちばん大切なのはむしろ、文章力ではなくて感性ではないだろうか…。そう思えます。
みこちゃんとゼロの紙さんとの関係の始まりは、なんとなくではありませんでした。スキを繰り返してフォロアーになってということではなくて、みこちゃんは、このエッセイを拝読して、ノーテンとんかちでごっちーん!
あーれー(゚0゚)。くるくるくるくる。ずたん。椅子の背もたれにへたり込みました。
一瞬を見逃さない感性、これにあたまとんかちごっちーん(><)。これがエッセイというものなんだなと思いました。
子供の頃、電車の中で知り合った双子の一人に旅先で告白されたゼロさん。似ているからどちらに告白されたか分からなくなっちゃった。そこで双子のお母さんに、困ってそのことを話しました。
「似てませんよ全然違いますよ」
この言葉が返ってきました。一見強い調子にも聞こえますが、一人のこどもを一人として、無限に違う存在として無限に愛している、そんなお母さんの思いにゼロさんは子供ながらに打たれたのだと思います。
第2回THE NEW COOL NOTER賞【エッセイ部門】受賞作品でもあります。
エッセイというのは、日記とどう違うのか、身辺雑記とどう違うのか。もっとはっきり言えば日本語を並べたらエッセイになるのか…。
好きなように書けばエッセイだよ。エッセイというのは、日本語で書かれた文章すべてを指すからとにかく書けばいいんだよ。そのような考え方も間違ってはいません。しかし、ゼロの紙さんのエッセイを読むと、エッセイとは何かがわかります。
じゃあ、特別な才能がないとエッセイを書くことを楽しめないのか。
これすらもまた、ゼロの紙さんはそのエッセイで否定してみせるのです。
ゼロさんのお書きになるエッセイはすべて、ああ、日常生活の中にこんなに素敵なものが詰まっていたんだな。気が付かなかったけど、そう言えば自分の周りにも素敵なことが毎日起きているな、そんな気分にさせてくれて、自分もエッセイ書いてみようかな。そんな気分にさせてくれるんです。
ああ、自分でも人の心を打つエッセイが書けそうだ。ゼロさんと触れ合うと楽しく(^-^)、勇気づけられて(^▽^)、そう思えます。そしてこれまでエッセイを書いていらっしゃた方も、きっとこれまでとは違った満足度の高いエッセイが書けるようになります。
そんな魔法使いを口説き落として、第三回『THE NEW COOL NOTER賞』エッセイ部門に、洋介さんと一緒にエッセイ賞を担当していただけることになりました。
ぜひ皆様のご参加を楽しみにお待ちしております!