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タイムマシンに乗ってきたおばさん⑰
夕方からの通学は子どもに合っていたようで、なんとか毎日学校に行けた。
たまに、全員が朝から登校する日もあったが、そういう日はおやすみした。
中学の時にほとんど勉強をしていなかったので、授業についていけるかとても不安だったが、中学の基礎からやり直してくれる先生がほとんどで、なんとかかんとかひとつずつクリアしていった。
不登校を経験した生徒が大部分を占めるので、全員が何かをかかえているようだった。
いじめのようなことはほとんどなく、たまにあっても周りが全く反応しないので、いじめている側が浮いていき、そういう子は次々辞めていったようだった。
部活動もいろいろなものがあり、子どもは中学と同じ、演劇部に入った。
三部生は放課後がないので、授業前に部活動の時間をとった。
はい、今日はここまで!
必修科目以外は、彫金や陶芸なども選択して楽しそうだった。
広大な敷地には板金工場?のようなところもあり、車を直している子もいたし、手話や簿記を学ぶ子もいた。
体育も好きなスポーツを選択して、いろいろやらなくて良かったみたい。
中学でいじめられて来た子が多いからか、いじめには誰も同調しない。
しらーっとなるから、それ以上できなくなるのかな。高校でいじめを始めたその子も、いじめたり、いじめられたりを繰り返して中学は不登校だったのよね、多分。
演劇部では何人も友達を巻き込んで、学園祭の時に芝居をしたり、とても楽しくやっていた。
男の子も女の子もいる8人くらいのグループで。
授業はバラバラでも、給食は一緒だったり、一緒じゃなかったり。
それぞれ気ままに。
そういうところはちょっと大学っぽかったかも。つるまず、個人でいるのが特別じゃない学校だったのかな。
空気が読めなかったり、メンヘラ?とか言われてる子もいたし、手首に傷がある子も多かったけど、子どもはうまく付き合ってた。
いろんなことを学んだね。私もね。
タイムマシンに乗ってきて
いろいろ言うおばさん。
53歳のわたしから、45歳のわたしへ。