好きな服を着て、幸せに、街を歩く
もう歳だから、と、
着たいものを我慢するのはおかしい!
とは言えない。
我慢したくないけど、やっぱり似合わなくなるものは多い。
好きなものは若い頃から変わらないんだけど、
そこは微妙に
この年齢でもいけるかな?
いけないのかな?
といった判断をいつもしている。
同年代でも可愛いものや、ちょっと変わったものを着ている人もいる。
個性的な人には主張がある。
職業がアーティストなら、納得するような気もする。
でも私はいつも、おもしろおばさんにならないよう、気をつけている。
おもしろおばさんにならないように気をつけてはいるが、個性は大事にしたい。
矛盾しているだろうか。
大学生の息子は、おしゃれのポイントはどれだけ周囲に馴染むか、だと言っていた。
モブ、であることが大事なのだそうだ。
モボ、ではない。
時代は変わったのだ。
街の大人を見て思うことは、どんなスタイルが好きでもいいけど、やっぱりある程度安物は控えた方がいいかもってこと。
なんか、分かるんだよね、だいたいの値段が。
素材とかで。
しかし、個性などと言っていられないものがある。
値段が高くてもダメなものはダメ。
それは靴。
いま、履きたい靴は全く履けない。
ほんの数年前までヒールのある靴を履いていた。
爪や指のトラブルを何度も起こして、親指の爪が剥がれかけて、魚の目が足の裏にできて、膝や股関節まで影響を及ぼしはじめたので、諦めた。
流行りも手伝って、最近はスニーカーばかり。
ある程度おしゃれしても、スニーカーを履くと昔の不動産屋さんみたいだな、と思う。
こう書いていくと、我慢ばっかりじゃないの。
この年齢でもいける、という制限付きの服と、足を守るための靴。
なにがパーフェクトクローゼットだよ!
いやいや、落ち着け。
そもそも私の考えるパーフェクトクローゼットとは、勝手気ままに着たい服を着ることではない。
私が心地よい服と靴。
独りよがりのチグハグ服や、痛みに耐えながら履く靴は心地よくないでしょう?
大人だからこその制限を楽しむ。
変化を面白がる。
堂々と胸をはって、幸せに、街を歩く。
そんなパーフェクトクローゼットを目指したい。